2010年12月6日0時23分
記者会見場となる土木建設会社に到着した竹原信一市長=5日午後8時47分、鹿児島県阿久根市、溝脇正撮影
解職住民投票を受け、会見する竹原信一氏=5日午後11時9分、鹿児島県阿久根市脇本、溝脇正撮影
解職の賛否を問う住民投票を受け、記者会見する竹原信一氏。右は仙波敏郎氏=5日午後11時15分、鹿児島県阿久根市脇本、溝脇正撮影
竹原氏は市議1期目の2008年8月、「市役所・市議会改革」を公約して市長選で初当選。就任直後、議員定数を16から6に減らす条例改正案を議会に提案し、否決されて対立へ。09年4月、議会から2度目の不信任決議を受けて失職したが、翌5月の出直し市長選で再選されると強権的な姿勢を強めていった。
課ごとに人件費総額を記して張り出していた紙をはがした職員を昨年7月、懲戒免職処分にした。職員が訴えた裁判で「処分は不当」とする判決が出ても「裁判所に自治はできない」と無視した。
今年3月から議会出席を拒否。知事から2度の是正勧告を受けて8月末に臨時議会を開くまでに、市長と市職員、市議のボーナス減額や市議報酬の日当制(日額1万円)導入、来年度からの固定資産税率引き下げ、副市長選任など十数件を専決処分で決めた。
その多くを議会側は「議決が必要なのに議会招集の要請にも応じず、違法性が高い」として承認しなかったが、竹原氏は「専決の効力が優先する」として撤回しなかった。
こうした手法は「独善的」だとして8月、リコール委を中心に市長解職請求の署名集めが始まり、有権者の半数を超す1万197人分の署名が集まった。リコール委は10月、市選管に本請求した。