「世界的な韓国料理の見本を作りたい」(下)

■外国人の目から見た「韓国の美」

 内装はドイツのインテリアデザイナー、イネス・ゲルラフ氏が引き受けた。ここで目を引くのは、ゲルラフ氏や同僚たちが「ムグンファ」のデザインコンセプトを考えるため、1カ月間かけて韓国各地をめぐり、外国人の目で眺めた韓国的な美を見つけたという点だ。その美しさを「ムグンファ」の内装に込めた。

 まず、1階ロビーから「ムグンファ」専用のエレベーターに乗って38階に上がると、黄金色のエンタシスの柱が並ぶ、紫色の廊下が広がる。紫は「ムグンファ」の花の色から取った。さらに進むと、一目で見渡せるソウル都心の風景と共に、「エミレの鐘(新羅の聖徳大王神鐘)」の文様が一方の壁面を飾っている。続いて、「ヌリ(バッタ)」「カラム(川の古語)」「ラオン(楽しさを表す古語)」「タソム(愛の古語)」「パラム(風)」「スピア(森の妖精を表す古語)」「マル(尾根)」など、韓国固有語で名付けられた七つの個室があり、それぞれ名前が持つ意味にふさわしい、伝統的文様で装飾されている。

 「ムグンファ」では、庭園やあずまやがある伝統的な韓国料理店の雰囲気は見られない。外国人の目から見た韓国の美しさは、まさに東洋と西洋の調和であり、それを表現するのがグローバル化への近道だ、という判断からデザインされたためだ。

 ロッテホテルの左祥奉(チャ・サンボン)代表は、「最近、世界的な旅行・観光専門誌により、相次いで『ソウル最高のホテル』に選ばれた。韓国を代表するホテルとして、世界的な韓国料理の見本を作っていくことに投資を惜しまないつもりだ」と話した。

洪源祥(ホン・ウォンサン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る