オンラインリアルタイム競馬新聞!→NEXTJRA公式データが充実!→ケータイサイト

JRA公式データ配信サービスJRA-VAN→はじめてのJRA-VAN〜入会案内→サービス一覧→サポート・お問い合わせ→JRA-VAN広場

秋競馬コラム〜Special Column〜→菊花賞 爆笑問題 田中裕二→天皇賞・秋 武邦彦 岡部幸彦→エリザベス女王杯 黒谷友香→有馬記念 市川海老蔵

「競馬新聞5紙を置いて一日中レースを見る」―市川海老蔵さんに聞く競馬の魅力市川海老蔵×有馬記念田中裕二 武邦彦 岡部幸雄 黒谷友香 市川海老蔵 各コラムを見る

抽選で当たる!JRA-VANオリジナルクオカードプレゼント!

歌舞伎俳優市川海老蔵×有馬記念 競馬新聞5紙を置いて一日中レースを見る。

小学校5年で出会った競馬

--海老蔵さんが競馬がお好きだというのは、知らない方も多いと思います。競馬との出会いはいつ頃だったんでしょうか。

市川 それがけっこう若くて、小学校5年生ぐらいだったんです。その頃、家庭教師と一緒に勉強してたんですが、土日になると、僕が勉強している間に家庭教師が何か関係のない印刷物を読んでいる。そのうち、それが競馬新聞だということがわかりまして。『これは1着と2着を当てるんだ』なんてことを教えてくれたわけです(笑)。もちろん子供だから馬券は買いませんけど、それで興味を持って、競馬中継を見るようになったりしたのが最初です。

--小学校5年生というと、競馬では…

市川 オグリキャップが出てきた年(88年)ですね。その頃の競馬はあまり覚えてないんですが、その後中学生ぐらいの頃、メジロマックイーンとかトウカイテイオーのレースは鮮明に覚えています。特に、メジロマックイーンが降着した天皇賞・秋(91年)は、父(市川團十郎氏)がだいぶ馬券を買っていたらしく、降着後の落胆ぶりが記憶に残ってますね。

--海老蔵さんの好きな馬を挙げるとすると、どんな馬になりますか?

市川 若い頃だと、まずトウカイテイオーですね。その次が、ビワハヤヒデ、ウイニングチケット、ナリタタイシンの3強世代(93年クラシック)。そのあとは最近になりますけど、ディープインパクト(05年三冠)です。ディープインパクトは美しかったですね。神々しささえ覚えました。すごいスターじゃないですか。競馬史上でも、あれほどの馬はいないんじゃないでしょうか。凱旋門賞で負けたときは、負けるとは思わないから悔しくてね…。

--凱旋門賞はもしかして見に行かれたんですか?

市川 いや、テレビ観戦です。海外競馬も見に行きたいとは思うんですが、なかなか忙しくて行けません。

--海外公演もされていますが…

市川 海外公演のときは真剣なんで切羽詰まっちゃってるんですよね。海外公演中は、外気を浴びると体調不良になっちゃうんで、ほとんど外に行きません。でも、凱旋門賞だけは行きたかったかな(笑)。

--ディープインパクトは種牡馬になりましたが、見に行きたいとは思いませんか?

市川 うーん、これで子どもたちが走り出したら凄いので、その興味はあります。ただ、種牡馬になっちゃうと、馬ってなんというか『動物』になっちゃうじゃないですか。競走馬がターフを駆け抜ける姿は精悍で筋肉質であんなに美しいのに、種牡馬になると太らせるから美しさに欠ける。だから、種牡馬になった姿を見に行こうとは思わないんです。

秘伝「オッズを気にしない」馬券法

--馬券の買い方について教えていただけますか?

市川 全部買います(笑)。単勝、馬連、馬単、3連複、3連単、ワイド…。あ、複勝と枠連だけは買わないですね。

--流しとかボックスとか、こだわっている買い方はありますか?

市川 それもケースバイケース。いろんな買い方をします。ただ、ボックスにする場合はなるべく絞ります。あと、これだと思ったら一頭固定して馬単か馬連で総流しにする場合が多いですね。

--総流しですか?

市川 はい。それはウオッカのダービーのときに思ったんです。あのときは、パドックでどう見てもウオッカだけがすごい光ってて。3番人気でしたけど、僕にはこの馬が勝つとしか思えませんでした。で、馬単を買ったんですが、結果2着に人気のなかったアサクサキングスが来て、馬単は9万以上(9万7890円)つきましたよね。あれは、相手を絞ったのではなかなか取れない。でも、総流ししておけば、1万円ずつ買ったとして17万円の投資が900万以上になったわけです。それを考えると、相手馬にも自信がある場合はともかく、軸は決まりだけど相手を迷う場合は総流しが一番じゃないかと思うんです。

--人気は気にしますか?

市川 いえ、まったくこだわりません。人気だから買うとか、買わないとかを考えると外れるんですよ。結局、競馬は当てないといけないものだと思ってます。多少損することがあっても、当て続けるのが正しいでしょう? だから、オッズは気にしません。

--予想はどんな方法でおやりになってますか?

市川 やっぱり、全部です(笑)。タイム、血統、騎手、枠順、コース実績、パドックのデキ…ありとあらゆることを考えます。仕事のない日は、競馬中継をつけて新聞を5紙ぐらい手元に置いて、9時から4時半まで一日中座ってます。いろんなことを考えながら、最終的にはパドックを見てから買う馬を決めます。そうすると、当たりますよ。芝居やってるときは、時間がないからパッと決めてさっさと買っちゃうから、ほとんど当たらないですね(笑)。

運とカンと瞬間的な感覚

--トラックマンや評論家の予想を参考にしたりされますか?

市川 いえ、まったく参考にしません。新聞買って一番最初にやるのが「修正ペンで印を消す」作業ですから。自分が「買いたい」と思った馬が10番人気だったとするじゃないですか。そのままなら何も考えずに流したりできるのに、印を見て薄かったりすると、少なめでいいか、となっちゃう。で、来てもあんまり儲からない。逆に印が厚いと「儲からないから少し厚めに買おうか」となってしまう。そんなときに来ないと、大きく損するわけです。でも、損しても、印を打ってる人たちが責任取ってくれるわけじゃないですからね。惑わされるぐらいなら、最初から見ないようにするのが一番だと思ってます。

--最終的に大事にされるのはどんなファクターでしょうか?

市川 結局は運とカンと瞬間的な感覚ですね。もちろんいろんなことを考えて馬券を買うわけですが、最終的にはそれがないと勝てないと思っています。あと、武豊さんに教えていただいた「パドックでここを見ればいいというポイント」。いやあ、意外なところなんですよ。そこなんだーって思いました。えっ、どこかって? これは必勝パターンなんで、教えないですよ(笑)。

--得意なレースはありますか?

市川 一番当てやすい競馬って、新馬とGIだと思うんです。新馬は未勝利で終わる馬とオープン馬が同時に出てる。だから、パドック見たら明らかじゃないですか。GIは一番強い馬を決めるレースだから、これも明らかだと思うんです。僕は新馬とGIでは儲かると思ってるんですけどね。

--競馬場へは行かれますか?

市川 だいたい年に10回ぐらい行きますね。東京競馬場へは年2回。そのうち1回はダービーです。あとの8回は大井競馬場。中山はちょっと遠いので行きません。競馬場行くときは、朝から最終レースまでやります。特に大井競馬場は、個室みたいなところがありますよね? あそこで一日中じーっとして、新聞を見たりパドック見たりしてます。競馬場行くときは、もう競馬だけに没頭できるので本当に楽しいです。成績もいいですよ。

市川海老蔵
十代目市川海老蔵(現 市川團十郎)の長男として東京に生まれる。 昭和58年5月歌舞伎座にて『源氏物語』の“春宮”で初お目見得。 昭和60年5月歌舞伎座にて『外郎売』の“貴甘坊”を勤め、七代目市川新之助を襲名。平成16年5月十一代目市川海老蔵を襲名した。歌舞伎以外でも、新作歌舞伎公演への取りくみ、ドラマ、テレビなど、その活躍範囲は幅広く、歌舞伎ファンにとどまらず高い人気を集めている。
また、平成22年1月2日(土)から26日(火)まで新春花形歌舞伎が新橋演舞場で公演される。チケットのお問合せは03-5565-6000チケットホン松竹へ。

→田中裕二×菊花賞のコラムを見る →武邦彦×天皇賞・秋のコラムを見る →岡部幸雄×天皇賞・秋のコラムを見る →黒谷友香×エリザベス女王杯のコラムを見る →市川海老蔵×有馬記念のコラムを見る