ロンドン(CNN) スウェーデンでの婦女暴行などの容疑で先週英国で逮捕、拘束された内部告発サイト「ウィキリークス(WL)」編集長のジュリアン・アサンジュ容疑者(39)が16日、9日ぶりに保釈された。
保釈が発表されると、裁判所の外に集まったアサンジュ氏の支持者から歓声が上がった。同氏は市民やメディア、弁護士、英国の司法制度に対する感謝を伝え、「正義は常に結果で示されるわけではないが、少なくともまだ消滅してはいない」と語った。母のクリスティンさんも裁判所の外で、早く息子に会って抱きしめたいと話した。
アサンジュ氏はWLの活動とは無関係の婦女暴行などの容疑でスウェーデンの検察当局から取り調べを要求されており、先週ロンドンの警察に出頭して逮捕された。14日には保釈を認められたが、スウェーデンの検察当局が即時抗告したためそのまま拘束されていた。
今回保釈を認めた裁判官は、同容疑者に逃亡の恐れはないとの判断を示した。保釈の条件としては、ロンドン郊外の支持者の家に滞在すること、毎日警察に出頭すること、居場所が分かるよう電子タグを身につけること、20万ポンド(約2600万円)の保釈金と2万ポンド(約260万円)の保証金を納めることなどが定められた。
スウェーデン当局は、保釈後も捜査を継続するとしたうえで、スウェーデンへの身柄引き渡し手続きは英当局に任されているとの認識を示した。
身柄引き渡しに関する次回の審理は1月11日に行われる予定。アサンジュ氏の弁護士は容疑を否定したうえで、身柄引き渡し要求に対抗する構えをみせた。