現代「i30」、韓国人の輸入車志向に大苦戦(上)

 韓国の自動車市場で、輸入車販売台数が月間1万台を突破するのも時間の問題となった。韓国トヨタの中林尚夫社長は最近、記者会見で「輸入車が韓国の自動車市場全体に占める割合は、近く10%を超える」との見通しを示した。輸入車の大衆化時代が幕を開けたというわけだ。

 しかし専門家たちによると、韓国の輸入車市場には「国産車よりも値段が安く、購入しやすい車」は、まだ存在しない。

 市販されている輸入車のうち、価格競争力や燃費に優れているフォルクスワーゲンの「ゴルフ」やプジョーの「308」などを、現代自の「i30」のような国産競合車と比べてみると、依然として国産車の経済性が高いことが分かる。

 にもかかわらず、今年9月の国内市場では「ゴルフ」が490台も売れた一方で、「i30」(ワゴンを含む)は124台の販売にとどまった。こうした状況について、カトリック大学の金基燦(キム・ギチャン)教授は、「韓国の消費者が相変わらず、自己顕示などの目的で輸入車を購入しているため」と説明する。

■現代i30、米国での販売価格に比べれば韓国での競争力は「大」

 韓国の一部の消費者は、「現代自は米国よりも韓国で自社の高級車を高く販売している」と指摘するが、少なくとも国産の準中型車については状況が反対だ。しかし、韓国市場では依然として人気が低い。

 その代表格が「i30 ワゴン」(米国では「i30」と「i30ワゴン」のうち、ワゴンタイプのものだけが販売されている)だ。同車種は、米国で1万7000ドル(約136万円)、韓国では1700万ウォン(約124万円)と、韓国の方がむしろ安い。今年9月に米国市場では1488台が売れたものの、韓国ではわずか57台にとどまった。米国よりも値段が安いのに、販売台数は26分の1にすぎないというわけだ。

 「i30」の韓国でのコストパフォーマンスは米国に比べ高いため、韓国人消費者の価格に対する満足度も、当然米国人より高くなければならない。しかし、「i30」は韓国市場で徹底して敬遠されている。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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