防衛省は、北朝鮮の軍事的な挑発など、北東アジアを取り巻く安全保障情勢が不安定化するなか、内部部局の態勢を強化したいとして、重要課題の統括や対外交渉を担う事務次官級の「防衛審議官」ポストを来年度、新たに設けることになりました。
防衛省は、中国の東シナ海での活動の活発化や、北朝鮮の軍事的な挑発などで、北東アジアを取り巻く安全保障情勢は不安定化しているとしており、外務省など関係省庁との調整や、アメリカや韓国との連携の重要性は、さらに増しているとして、省の内部部局の態勢の強化を検討してきました。そして、来年度の予算編成で財務省などと調整した結果、事務次官級で、省の内部部局のナンバー2のポストに当たり、重要課題の統括や対外交渉を担う「防衛審議官」ポストを新たに設けることになりました。政府は、先に決定した新たな「防衛計画の大綱」で、警戒・監視能力を高め、機動的に部隊を派遣する「動的防衛力」という新たな考え方を掲げており、防衛省としては、こうした大綱の考え方の実現に向け、内部部局の態勢を強化したいというねらいもあるものとみられます。