宮本、チャラ男撲滅運動　荒木をシゴく…ヤクルト

宮本（中）は来季２年目の荒木を徹底的に鍛え上げると予告した（右は相川）

　ヤクルトのチーム最年長・宮本慎也内野手（４０）が１８日、チャラ男撲滅運動に乗り出した。特に、二遊間のプレーヤーに「模範生たれ」と指令。チームの要となるポジションだけに、身だしなみに加え、顔つきも重要と指摘。来年１月の松山自主トレに初参加する遊撃レギュラー候補の荒木貴裕内野手（２３）には、顔つきが一変するほどの猛練習を課すと予告した。

　来季１７年目を迎える重鎮が、独自の理論を展開した。このオフには、選手会長の石川が「茶髪＆ひげはＮＯ」の“チャラ男禁止令”を提案したが、宮本はとりわけ二遊間に徹底させたい考えだ。「二遊間は、チームの心臓にあたる大事な部分。信頼がないといけないから、茶髪、ひげは絶対禁止。ウチにはあまりいないけど、チャラチャラしない方がいい。外野や投手は別にいいかな」。長年、遊撃のレギュラーを張ってきた。「僕は（模範的な姿を）見せてきた」との自負もある。

　若手には宮本イズムを惜しみなく注入する。遊撃の後継者候補である荒木は今季、球団の新人では４０年ぶりに開幕スタメンを張り、将来性は確か。しかし、少々物足りない。「荒木は顔がポーッとしているでしょ。人柄は顔に出る。（内面が）キリッとしている人は顔もキリッとしている」。端正なマスクに、まだまだアマチュアっぽさが残っていると見てとった。「（荒木が）チームのためになる選手になれるよう、自主トレではやりたいね」。厳しい教育と猛練習で、プロの顔への“整形”を施す構えだ。

　説得力のある例もある。ロッテからツインズへ移籍した西岡は今季、黒髪、短髪で従来のイメージを一新。厚い信頼を勝ち取り、チームを日本一に導いた。質実剛健な二遊間が、躍進のキーマンになりそうだ。

　◆チャラ男　独特の言葉遣い、茶髪、ロン毛といった髪形、ピアスなどたくさんのアクセサリーを付けた格好を好む男性の俗語。「チャラチャラ」とは言動が軽いさま。チャラチャラから「チャラい」という形容詞に発展し、より男性っぽくした名称として「チャラ男」が生まれたと言われている。