2010年10月19日 0時15分
和歌山市園部で98年に発生し4人が死亡した毒物カレー事件で、殺人罪などに問われて09年5月に死刑が確定し、再審請求中の林真須美死刑囚(49)の弁護団が18日、事件に使われた亜ヒ酸と林死刑囚の周辺で見つかった亜ヒ酸を同一とする判断は誤りとする再審請求補充書などを、和歌山地裁へ提出した。林死刑囚方で押収されたプラスチック製容器の付着物に関する鑑定を求めている。
補充書などでは、プラスチック製容器の付着物について、亜ヒ酸の有無とともに元素や化合物の含有を鑑定するよう求めている。カレー鍋への混入に使われたとされた紙コップへの付着物からは、亜ヒ酸以外は何も検出されておらず、プラスチック製容器の付着物からデンプンなどが検出されれば、同一でないことが証明できると主張している。
また、林死刑囚の長女の「プラスチック製容器は、警察が押収したとする台所の流し台下にはなかった」とする証言を、新証拠として挙げた。【岡村崇】