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「青春のシンボル」ニキビ 対応誤れば重症化 世界標準薬 ようやく保険適用に (1/3ページ)
このニュースのトピックス:病気・医療
日本人の90%以上が思春期以降に経験するニキビ。「青春のシンボル」とも呼ばれて軽く考えられがちだが、実は「尋常性●瘡(じんじょうせいざそう)」という、いかめしい響きの名前を持つ皮膚病だ。対応を誤れば重症化し、皮膚に凸凹の瘢痕(はんこん)(傷痕)が残ることもある。2年前、世界の標準治療薬の一つが日本でもようやく保険適用になり、ニキビ治療の現場に変化をもたらした。「たかがニキビ」と自己判断せず、早めに皮膚科専門医に相談して治療を始めたい。
◆市販薬
横浜市の高校2年生、新海和紀君(17)=仮名=が市内の皮膚科クリニックを受診したのは昨年8月。中学2年の頃、初めて額にできたニキビが顔全体から胸や背中にも広がっていた。テレビCMで知った市販薬を試したが改善せず、悩む姿に両親が専門医の受診を勧めたのだ。
「紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)という赤いぶつぶつした炎症性皮疹以外に、顔全体の赤みが目立っていた。市販の塗り薬が皮膚を刺激している可能性もあったので、まず、それをやめるよう指導し、抗菌作用のある外用薬と内服薬、ビタミン剤を処方した」と主治医は振り返る。
約2カ月後、主治医は外用薬を1年前に国内販売が始まったアダパレン(製品名・ディフェリンゲル)に変更。すると「改善の仕方が少し加速した感じ」(主治医)で、その後の1、2カ月で症状が落ち着き始めた。新海君は今も治療を続けているが、顔の皮疹は受診前に比べてかなり減った。