尖閣映像流出:海上保安官を週明けにも書類送検 警視庁

2010年12月16日 11時26分 更新:12月16日 12時42分

 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突を巡るビデオ映像流出事件で、警視庁捜査1課は週明けにも、第5管区海上保安本部神戸海上保安部に所属する海上保安官(43)を国家公務員法(守秘義務)違反容疑で東京地検に書類送検する方針を固めた。保安官はインターネット上に映像を流出させたことを認め、「国民に広く知ってもらいたかった」と説明しているという。東京地検は年明けに処分を決めるとみられる。

 捜査関係者によると、保安官は11月4日午後9時ごろ、神戸市内の漫画喫茶で、動画投稿サイト「ユーチューブ」に映像を匿名で投稿し、機密情報を漏えいした疑いが持たれている。

 捜査1課と東京地検が海保からの告発を受けて捜査。映像が投稿された漫画喫茶が判明した直後の同10日、保安官が上司に「自分がやりました」と名乗り出て、任意の事情聴取が続けられていた。

 捜査1課などによると、映像は9月17日から5日間ほど、海上保安庁の庁内ネットワーク(イントラネット)から海上保安大学校の共有フォルダーにアクセスすれば誰でも閲覧できる状態だった。保安官は、乗船している巡視艇「うらなみ」の同僚が艇内の共用パソコンに映像を取り込んだことを知り、10月中旬にUSBメモリーに保存。自宅で編集したうえで漫画喫茶から投稿し、11月5日朝に自宅のパソコンから映像を削除したと説明しているという。

 保安官は流出を認める一方、「sengoku38」を名乗った理由については詳しく話していないという。【山本太一、内橋寿明、小泉大士】

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