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【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 北朝鮮の“水商売”

2010.12.18 03:08
このニュースのトピックス外信コラム

 水道が発達していなかった昔のソウルに、水をてんびんで担いで売り歩く“水商売”があった。このしんどい水売りを「プクチョン(北青)水売り」といった。「北青」とは朝鮮半島北部の咸鏡南道北青郡の地名。ソウルの水売りにはこの地方からの出稼ぎが多かったため、水売りの代名詞になった。

 彼らは仕事熱心でガマン強く、苦労しながら子供に勉強させる人が多く、街の人から信用された。朝鮮半島の北は南に比べ山が多く気候は厳しい。だから李朝時代の貴族支配階級にあたる「ヤンバン(両班)」も北には少なかったという。しかしソウルには北出身のこじきはいなかったという。貧しくても努力しガンバって生活する人が多く「北青水売り」はその象徴だったのだ。

 今、日本で北朝鮮系の朝鮮総連の高校への授業料無償化が問題になっている。日本政府が朝鮮高校にも国家予算を使って支援すべきかどうかの話だが、日本での反対論に対し朝鮮総連も北朝鮮当局も不満が強く、非難を繰り返している。

 しかし彼らの学校は北朝鮮の“公民”に対し「民族の誇りを教える民族教育の場」だったはず。なのに対北経済制裁までしている憎き(?)日本政府に支援を求めている。「北青水売り」の気概、誇りを思い出しているところだ。(黒田勝弘)

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