12/17 長崎の被爆者ら 核実験被害の元米兵援護を要請
アメリカは、1950年代から60年代にかけネバダなどで
大気圏内での核実験をおよそ1000回実施しました。
核実験にはおよそ30万人の兵士が参加し、被曝。
その多くががんなどの病気を患っていますが、
アメリカ政府は一部の元兵士にしか援護を行っていません。
このため被曝した元兵士の団体は、救済の対象となる病気を増やすなど
援護を充実させるための法案をアメリカの議会に提出していますが、
賛同者が少なく、法案の成立は、厳しい見通しです。
被曝した元兵士の会は、この状況を打開するため
長崎の被爆者団体などに支援を求めました。
要請を受けた被爆者団体や被爆二世の団体などは、同じ核被害者を
支援するという立場から、被曝したアメリカの元兵士たちへの援護を
充実させる法案を成立させるよう求める手紙を
アメリカの上院と下院の議員全員にこのほど送りました。
孤立無援だったアメリカの被曝兵士の会は、
長崎の被爆者らの支援に感謝し届いた手紙をインターネットで紹介。
アメリカの議会が法案を成立させるよう訴えています。
手紙を送った被爆者や被爆二世の団体は、来年3月にも被曝した元兵士を
長崎に招待し、見捨てられた核被害者を救済する世論を高めたいとしています。