紅白総合演出・佐渡氏に聞く…随所に「おっ」盛り込む

２年連続で紅白の総合演出を担当する佐渡岳利チーフプロデュサー

　第６１回ＮＨＫ紅白歌合戦まであと２週間。現在、曲目や曲順、企画などの調整が急ピッチで進んでいる。２年連続で総合演出を担当するのは佐渡岳利チーフプロデュサー（４４）。昨年はさまざまなサプライズを演出したが、今年はどうなるのか。見どころなどを聞いた。

　―演出する上で意識していることは。
  期待に素直に応える一方、その期待をどう上回っていくのか。随所に『おっ、ちょっと新しいね』『おっ、ここはこれまではなかったね』とか、『おっ』という感じをちりばめられればいいなあと思っています。

　―サプライズはあるか。
  現段階は予定はないですが…。ただ、視聴者のみなさまが喜んでいただけるなら、何でもやりたいと思っています。

　―昨年は矢沢永吉、スーザン・ボイルの出演などがあり、今年も何かあるのでは。
  去年はたまたまです（笑い）。

　―曲順でトップバッターに求めるものは。
  勢いをつけたり、一番最初はとっても重要なので、視聴者のみなさんをぐいと引き込むような力強いものにしたい。

　―トリに求めるものは。
  定番の中の定番を求められると思う。みんなが最後に求めている大きな感動、歌を聴いて『やっぱりトリはすごいね』という感覚が必要だと思います。

　―嵐の司会ぶりも注目です。
  全編にわたり大活躍をしていただきます。バラバラで何かをするという感じにならないかもしれない。５人一緒のシーンが結構あると思います。

　―視聴率は気になるか。
  ０・１％でも多く取りたいですね。

　―もし昨年の視聴率を下回った場合は。
  う～ん、どうしましょうか。坊主にするのは普通ですから、１年間、髪を切りません。

　◆佐渡　岳利（さど・たけとし）１９６６年、横浜市生まれ。４４歳。９０年に早大法学部を卒業後、ＮＨＫにディレクターとして入局。制作局、大阪放送局、ＮＨＫエンタープライズを経て、２００１年から制作局エンターテインメント番組部。これまでの主な担当番組は「ＭＵＳＩＣ　ＪＡＰＡＮ」「ＰＯＰ　ＪＡＭ」「スコラ　坂本龍一　音楽の学校」など。昨年の第６０回紅白歌合戦でも総合演出を務めた。