【取手駅・無差別襲撃】「足すくんだ」「生徒傷つけられ、憤り」　衝撃の江戸川学園

　「無差別に生徒を傷つけられ、大きな憤りを感じている」。生徒１２人が被害に遭った茨城県取手市の江戸川学園中学・高校には報道陣がつめかけ、対応した中学の中山貴博副校長は怒りをあらわにした。

　中山副校長らによると、犯行直後、女性教諭から携帯電話で「男が刃物を持ってバスに入ってきて、暴れて手に負えない」と連絡が入った。学校は約１０人の教職員を現場に向かわせ、バスの中にいた生徒らは逃げ出すように近くの交番などに駆け込んだという。

　同学園は午前１０時半ごろから全校集会を開き、事件の状況を説明。その後は臨時休校となり、約２千人の生徒が一斉に下校した。事件の痕跡が生々しく残るＪＲ取手駅付近では複数の教職員が街頭に立ち、歩道橋の上から事件現場を見ようとする生徒に「早く帰りなさい」と促していた。

　バスの車内で斎藤容疑者と遭遇した男子生徒は「足がすくんでしまった。怖くてよく覚えていない」と青ざめた様子で話した。

　学校側は斎藤勇太容疑者（２７）について「卒業生ではない」としている。また、脅迫を受けるようなトラブルもなかったという。