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日韓「アイアン」アニメで火花 同時期に放映、輸出も狙う

2010年12月16日14時38分

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写真:「アイアンマン」(TM&(C)2010 Marvel.2010 (C)Superhero Anime Partners.)拡大「アイアンマン」(TM&(C)2010 Marvel.2010 (C)Superhero Anime Partners.)

写真:「鉄拳戦士 アイアン・キッド」((C)Designstorm,Daewon Media,BRB,Manga.)拡大「鉄拳戦士 アイアン・キッド」((C)Designstorm,Daewon Media,BRB,Manga.)

 アイアンマンにアイアン・キッド――。「アイアン」を冠した日韓のアニメが、日本のアニメ専門チャンネルで火花を散らしている。

 10月から放映されているのは「アイアンマン」。巨大軍事企業スターク・インダストリーズの若きCEOトニー・スタークは、ある事情からアイアンマン・スーツを開発、自ら悪との戦いに身を投じていく。

 「スパイダーマン」などで知られる米大手コミック出版社マーベルの原作。今回、日本のアニメ制作会社マッドハウスとソニー・ピクチャーズエンタテインメントがアニメ化した。監督は佐藤雄三。やや暗めの色調が印象的な、どちらかというと大人向けのアニメだ。

 一方、10日からは韓国アニメ「鉄拳戦士アイアン・キッド」の放映が始まった。韓国最大のアニメーション制作会社、大元メディアの作品。低年齢層に人気のCGアニメで、究極兵器アイアン・フィストを手にした少年マーティーが主人公だ。

 感じの異なる2作品だが、共通点もある。当初から輸出を視野に入れていることだ。

 「アイアン・キッド」は2006年に韓国で初放映されたが、前年の05年、韓国文化観光部の文化コンテンツ輸出賞を受賞。その後、世界20カ国で放映され、1億人以上が視聴した。アニメ輸出を推進する韓国を象徴する作品だ。他方、「アイアンマン」も海外を強く意識する。舞台こそ近未来の日本だが、絵柄などはあまり日本を感じさせず、欧米市場を狙う。来年には米でも放映予定だ。

 おもしろいのは「アイアン・キッド」の日本プロモーションに、競合する立場であるはずの東映アニメーションが協力していることだろう。

 劇場版アニメ「一休さん」の中国・上海ゲン動伝播などとの共同製作をはじめ、アジア重視の戦略を打ち出す同社だが、海外で放映されたアニメを国内向けにカスタマイズするのは初めて。「ワンピース」などに続く、男子小学生向けの有力コンテンツと位置づけている。

 これに対し、ソニー・ピクチャーズとマッドハウスは、今後、マーベル原作の「ウルヴァリン」「X―MEN」などをアニメ化予定で、やはり海外での放映を視野に入れる。

 複雑に入り乱れた日韓アニメ対決。今後の日本アニメの世界戦略を考えるうえでも「勝負」の行方に注目が集まりそうだ。

 放映はアニマックス。「アイアンマン」は金曜22時、「アイアン・キッド」は同18時半。(宮代栄一)

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