回し蹴り、目つぶし…鬼束DV男の凶行

 シンガー・ソングライターの鬼束ちひろ
 シンガー・ソングライターの鬼束ちひろ

 シンガー・ソングライター鬼束ちひろ(30)の顔を殴るなどして全治1カ月の重傷を負わせたとして、傷害罪に問われた元交際相手の無職古宮裕輔被告(39)の初公判が16日、東京地裁で開かれた。検察側は冒頭陳述で古宮被告が鬼束に回し蹴りし、頭を床に叩きつけ、目つぶしまでしていた激しい暴行の実態を指摘。また、鬼束以外の暴行事件で追起訴され、前科5犯で、服役していた過去があるなど凶暴な“鬼彼”の正体を明かした。

  ◇  ◇

 凶暴すぎる元彼の暴行実態が明らかとなった。

 冒頭陳述によると、古宮被告は、今年8月18日の午前6時ごろ、寝ていた鬼束を無理やりたたき起こし、日頃の不満をぶつけ(1)左ほおに平手打ち。これに鬼束が平手で1発“反撃”したため、ブチ切れて(2)左脇腹に右回し蹴り。さらに、うずくまっている鬼束の(3)頭を床に打ち付け、(4)指で両目を突くなどの連続攻撃を加えた。

 鬼束は恐怖に駆られたが、すぐに警察などに駆け込むことはできず、約14時間後、古宮被告が寝入ったすきの午後8時20分ごろ、部屋を脱け出し、マンションの1階へ逃走。管理人に発見され、110番通報となった。

 ケガの診断は「左眉毛部挫傷、左眼窩(か)底骨折、左ろっ骨骨折、右結膜下出血」。

 まるでボコボコにされて負けたボクサーのよう…市川海老蔵も真っ青のケガの状況が、歌姫を襲った恐怖を物語っていた。

 供述調書によると、鬼束はこの事件をきっかけに「みんな男の人は暴力を振るうのかと、男性に近づくのも怖くなりました」と男性不信に陥り、「顔にひどいケガを負ったのは絶対に許せません。厳重な処罰をお願いします」と訴えたという。

 法廷に姿を見せた古宮被告は身長190センチ近い巨体の持ち主。胸板の分厚さや首の太さはスーツの上からもはっきりと分かるほどで、まるで格闘家のような肉体。首筋や腕からはタトゥーがのぞき、全身に彫られているのではと思うほど。身長150センチあまりの鬼束との体格差は歴然だった。

 威圧感たっぷりの体格とは対照的に、甘めのルックスで、第一印象は良かったのかもしれない。

 2人が出会ったのは、事件のわずか2週間前の8月上旬。ディズニーグッズ集めが趣味だった鬼束は、しばしば都内の玩具店を訪れており、そこで2人は知り合い、すぐに鬼束の自宅マンションに古宮被告が転がりこみ、同棲を開始した。

 ろっ骨を折るなどのケガを負わせた古宮被告は、この日の初公判で「1回平手打ちをしただけ」と目つぶしや、回し蹴りなど起訴内容の一部を否認した。

(2010年12月16日)

関連写真

写真をクリックすると拡大されます
デイリースポーツOnline 主要ニュースRSS

主要ニュース一覧