神のみぞ知るセカイ

中川かのんファンクラブ「かのんのおと」2010.12.1号


<イベント要項>
「神のみぞ知るセカイ」
中川かのんデビューイベント2010WINTER
“ゆーでぃーえっくす制圧!いっくよー!”

日時:2010/12/04(sat)
場所:秋葉原UDX2階「AKIBA SQUARE」
出演:中川かのん(東山奈央さん)、スペシャルゲスト伊藤かな恵さん
司会:繁田美貴さん(テレビ東京アナウンサー)

おもな登場人物
ジェネオンの宣伝担当 【けるぷ】 私
ジェネオンの制作担当 [G_m]
※【けるぷ】、[G_m]はtwitter上でのHNです。

はじめに

いつも「神のみぞ知るセカイ」を応援していただきありがとうございます。
12/4(土)に秋葉原で実施させていただいた中川かのんデビューイベント2010WINTER
“ゆーでぃーえっくす制圧!いっくよー!”への反響をみなさまから数多くいただきました。
我々が直接、みなさまとやり取りをさせていただいているtwitter上でも、お褒めの言葉や運営面でのお叱りやご指摘など、多くの声を寄せていただきました。
お叱りは全員で真摯に振り返り、次の機会のテーマとしたいと思います。
そして当日、寒い中ご来場いただいたみなさま、この場を借りて改めて御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!

さて、ここから本題です。

今回、このようなイベント運営後記を寄稿する経緯を説明致します。
先日、twitter上でイベントに向けて我々がどのような準備をしたのか、聞いてみたい方はいらっしゃいますか?と何気なくつぶやいてみたところ、思いのほか多くのリクエストをいただきました。こちらもイベントを盛り上げていただいたみなさまに対し、なにかお返しをしたいと思っていたところでした。
そこで今回、実際にイベントに参加された方/USTREAMでご覧いただいた方/ご事情があってご覧いただけなかったけど、いつも作品を応援してくださっている方、全ての神のみファンのみなさまへ感謝の気持ちをこめてこのような寄稿させていただくことにしました。
企画の経緯や準備、中川かのん役の東山奈央さんの様子など、twitterでは書き著せないイベントのディテールをこの場でみなさんと共有することができたら嬉しく思います。
急いで書いたので推敲も甘いですが、どうかお許しのほどを。

イベント、ことの経緯

まず、今回のイベント実施を決めたのは2010年10月の中旬でした。
企画のスタートとしては決して早くはありませんでした。
「神のみぞ知るセカイ」本編がスタートして1、2話のあたり。
アニメ本編の評判もおかげさまでとてもよくてBlu-ray&DVDの発売と作品のクライマックスにむけて、お客様参加型のイベントを企画してみようか、そういうプラン出しを制作担当[G_m]と話し合ったのが全ての出発点です。
「神のみぞ知るセカイ」本編放送と並行して音楽CDの8週間連続リリースが既に決定していましたから(いわゆる冥界の悪魔商法!)、アニメ本編とBlu-ray&DVD、そして関連CDといった全ての要素を包括したイベントにしよう、というのがその場での我々のイメージでした。
その後、打ち合わせを重ねていき、誰に対し/どのような内容で/いつ/どこで/なんのために行うイベントなのか?/そして、その効果が今後どのように繋がっていく可能性があるのか?イベント要素を足したり引いたりしながら、だんだんとイメージをクリアにしていきました。その中で、我々が一番しっくりときたイベントイメージは、原作でも人気があって11月放送分のポイントとなる攻略キャラの中川かのんをフィーチャーするプランでした。
かのんは来年3月にアルバムのリリースも企画しているし「神のみぞ知るセカイ」本編の副旋律(リアルアイドル)として神のみファンに提供できたら面白いのではないか。

この時点ではまだ半信半疑で、中川かのん(cv東山奈央)を起用するならどのようなイベントにすべきか、更に小さなブレストを重ねました。
かのん役の東山奈央さんがいかに才能豊かな役者さんだとしても、声優としての活動はまだまだこれから。新人声優さんを起用してトークイベントを行うことには集客面で大きなリスクが伴います。 反面、歌イベントの場合は東山さんにそこまでの歌唱のスキルがあるのか?歌だけでなく、舞台度胸や実際のステージングも気になります。
トークor歌、どちらのスタイルをとったとしても、かのんの起用にはリスクが存在しました。

どうしたものかと、いろいろと迷っている時、制作担当[G_m]が言ったのは、
大丈夫、東山さんにそのスキルはあるし、ひたむきで素直、スターになる可能性のある声優さんだから賭けてみる価値は充分にあると思う。それに声優さんのステージだけに頼らず、イベントそのものの価値を高めていけば、きっと良いイベントになるはず…だから中川かのんの歌イベントで行こう!それが彼の見解でした。
かのん回のアフレコも既に終えていた[G_m] には東山奈央さんの実力に対する確信があったのだと思います。明確な[G_m]の言葉を聞いて私も心が決まりました。
今回は中川かのんの歌を中心としたイベントにする!と。

その後、もう少しイベントのディテールを組み立てて一応の方向性が決定しました。
それらをおさらいすると…
「神のみぞ知るセカイ」の原作・アニメを支えていただいているファンのみなさまにこそ!楽しんでいただけるイベントにしよう。
熱心な神のみファンに驚いていただくことが大切!
ならば、一点突破で中川かのんだけの単独イベントとしよう。
トークイベントでなくミニライブの体裁とし、歌は少なくとも3曲は歌う。
購入者対象とせず無料イベントとする。
中川かのんの秋葉原でのデビューイベントという意味合いを強めに出す。
(中の人、東山奈央さんも初イベント、そこが二重の意味で面白い)
結果、東山奈央さんには実力と度胸もあり、うまく歯車がかみ合った時の効果は、多分こちらが想定した以上のものになるはず。
かのんと東山奈央さんの棲み分けについては、かのんとして歌を歌っていただく、そしてアニメ本編のお約束事はなるべく踏襲する。 トークの部分は東山奈央さん個人のキャラクターにスポットをあてて2次元と3次元の境界線を行ったり来たりでよい。
そしてデビューイベントですから、多くの方に見ていただく事も必要、会場は可能な限りフリースペースを選択。
ここに今回のイベントの青写真が出来上がりました!

ここまでコンセプトを固めた後、具体的な作業に入りました。
早速、秋葉原で会場探しを始めたのですがフリーのイベントスペースでライブができる場所ってなかなかないんですよね。ライブハウスはありますが、通りがかりの方もちょっと気軽に覗いていただけるような…そんな丁度よい場所がなかなか見つかりませんでした。
個人的にはあまり格好をつけずアイドルの営業っぽい感じがあってもよいと思っていました。
場所選びは少し難航、こちらもそこばかりに手間をかけてもいられませんから、現場の運営を代理店さんにお任せすることにしました。小さなイベントならば私たちで会場を手配して整理券まで作ったりもしますが、今回は舞台の内容面やそれ以外の事前準備で手間がかかりそうだったので、細かい総務/運営面を代理店さんにお任せすることにしたのです。
会場の候補を洗い出していただき、その中で空き日、コストを検討。
結果、さまざまなすり合わせを経て今回の「AKIBA SQUARE」に決定しました。
ここは私たちもよくイベントでお世話になっていて、立地、知名度ともに安心感がありました。
「神のみぞ知るセカイ」の第1話上映会も同じUDXの4階のシアターでしたしね。

イベント準備と並行して本編放送かのん回にむけての準備も進めました。
アニメ誌さんでの描き下ろし絵柄をかのんメインにシフトしていくのはもちろん、公式HPのトップページもかのんに変更。第5話の本編放送(テレビ東京さんでの放送は11/3)に合わせてトップにかのんを持ってきて交通広告のように「中川かのん11/3デビュー」とコピーを入れました。
トップはかのんでOKですが、中面までかのんに替えるか否か少し迷いましたが
(差し替えると主役の桂馬がメインデザインから消えてしまいますから)
やるなら全て替えよう、その方が面白いし、きっとこういうシグナルを神のみファンは喜んでくれるはず!そういう考えで中面もかのん絵柄のみとしました。

こうして、ひとつの小さな案件をクリアするたびにイベントのコンセプトが明快に際立っていきました。しかし、我々の企画はまだスタートしたばかり。 イベントに血を通わせるのはここからです。
この後は実際にステージの中身の制作にとりかかります。

つづく