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greentea (17971)

greentea
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トモダチ機能は単なる日記チェック機能として利用しています。SNS的な何かとは捕えていませんので、いつの間にか私にトモダチになられていてもお気になさらず。 Fedoraのバージョンアップをここしばらく全然しておらず、別PCにKubuntuをインストールして、と人柱をサボり気味です。スペック的にそろそろキツいんだよなー。KDE諦めるとか、何らかの対策取らないと厳しいんじゃないかなぁ。
2010 年 12 月 16 日
PM 03:14
日記

自分的に、わかりやすいのが見つからなかったのでQ&A形式でまとめ。

ソースは全て
東京都の青少年健全育成条例改正案が可決
http://slashdot.jp/yro/article.pl?sid=10/12/15/0542246
より。つまり、よくて二次ソースなので信じるか信じないかはお任せします。

日本経済新聞ITmediaなどによれば、東京都議会本会議で、青少年健全育成条例の改正案が「慎重な運用を求める」とする付帯決議付きであるものの賛成多数で可決・成立したとのことである。

新たな改正案は、「刑罰法規に触れる性交もしくは性交類似行為」などを「不当に賛美しまたは誇張」した表現を対象としたものであり、当初の非実在青少年よりはマシな条文になったとは思うが、曖昧という点は変わっていない。

---

Q. 詳細な判断基準は?
Q. いい・悪いは誰が決める?
Q. 端っこに但し書きで「純愛もので、事実を正確に描写しています」と書けばOK?

A. #1874117のツリーより。
すべて、都が判断する。判断基準は曖昧。
#1874184

「不当に賛美しまたは誇張」の部分は規制する側が判断するので
書く側がどんな意図で書こうと関係ないですよ。
全く賛美してない作品でもそう勝手に判断される可能性が有ります。

前よりマシになったとか書いてあるけど
むしろ前より適用範囲が異常に広がって
判断基準も極めて曖昧になっただけだよ。

しかも、規制する側に非常に考え方が偏った人がいる可能性がある。
#1874211

ですね。たとえば「データがなくても子どもを守るために読ませたくないという気持ちです。」とか「これは喜ばしくないという感覚こそが社会の代表意見になるべきであり、」(←"都小P 新谷 ascii"あたりでググる)という一方の思想に(偏った)主張をする人が自分の好み・主観を元に推進しているのだということをまず理解しないといけません。で、解説記事とかはさておいて条文案自体をみないといけないんですが、何が妥当かどうかとか、どの程度までという線引きを意図的にごまかして 検閲者の気分次第ですべて該当にできる条文になっていますね。

「不当に賛美云々」みたいな程度を表現する規定は実質的に意味がないです。で、そういう背景を考慮して条文を読めば、「愛」とか「性」とかをなにかしら扱えばほぼすべてヒット、っていうか世の中の作品の9割を検閲側がフリーハンド・気分次第で指定できてしまうという、言論の自由ナニソレ状態というのが大問題なわけで。

「不当に」って書いてあるからおれのは大丈夫なはずだ、とかそういう話じゃないんですよね…

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Q. 実写はOKってほんと? だとしたらなんで?

A. http://slashdot.jp/yro/comments.pl?sid=516897&cid=1874201
ほんとらしい。

「同じ内容でも、小説などの文字で表現されたものは、読む人によって想像する
 イメージが違うし、実写映画は業界の自主規制が働いているから問題なし。
 漫画やアニメは、誰が見ても同じように理解するので、問題がある。」

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Q. コンビニの端っこにある成人雑誌コーナーに並べられるだけでしょ?
Q. 販売禁止なの? ただ18禁になるだけなの?
Q. 都の条例だから、東京だけの話だよね?

A. #1874115のツリーより。
コンビニの端っこにあるのは、条例で指定された有害図書じゃなくて「自主規制」だから、別の話。
一応、分けて売れることにはなってるけど、有害図書は取次が扱ってくれないので、普通の本屋には並ばなくなる
日本中の本は、一度東京の取次を通るので、都内だけの問題ではない。
#1874123

タテマエ上は分けて売ればいいということになっていますが、実際には取次が扱ってくれなくなるので事実上の販売禁止です。書店やコンビニの「成人向け」の棚に置かれている本や雑誌は自主規制にすぎません。有害指定されたらそんな簡単には買えなくなります。
また日本中どこの書店で売られる本も、一度東京の取次を通るので都内だけの問題でもありません。

取次が取り扱ってくれない=販売機会の損失→それを避けるために大幅な自主規制強化が必要→表現の萎縮

そうすると、販売機会の減少が発生してしまい、実質的な売り上げ減につながってしまいます。
 無論、境界線ぎりぎりな本の一部は成人向けに移行して良いとは思いますが、
条例の内容はその境界線はどこにあるかが全く明確でないところが問題点なのです。
 漫画表現には、どうしても不謹慎だったり誇張表現だったりがつきもので、「まっさら健全」を
豪語できるものはむしろ数少ない方だと思います。
 つまりグレーゾーン(とされる領域)が非常に幅広いのに、クロとの境界を明示しない結果として、
グレーゾーン全体に対する萎縮効果が発生し、表現の萎縮という影響を及ぼす、というわけです。
 ゾーニング規制そのものは既存で存在しており、何も新しい条例を発する理由は存在しないはず
なのに、曖昧でどうとでもとれて、一方的な指定(反論する手間を掛けられる人は少ない)で事実上の販売禁止
にできてしまうと言う点、それを避けるためには(条例が想定しているより)より大幅な自主規制で
「腫れ物を触りに行かない」ようにしなければならない点が問題なのです。

---

Q. 具体的に、どんな作品を規制可能?
Q. この条例、何が問題?

A. 上と同じ#1874115のツリーより。
過去の作品は除外されるが、手塚治虫永井豪横山光輝石ノ森章太郎藤子不二雄水木しげる(順不同)あたりでも全滅すると言われているとか。
「これは○学生にこそ読んでもらいたい!」みたいなつもりで書いたとしても、都のさじ加減一つで不健全指定
#1874196

> 自社で成年指定雑誌を出したくないっていう~よく分からない見栄。
 そういう(商業主義的)考えが無いとは言いませんが、「これは○学生にこそ読んでもらいたい!」
みたいなつもりで書いたとしても、都のさじ加減一つで不健全指定→成年マークつけろ→ゾーニングで隔離
のコンボに持ち込まれ、対象とする読者に届けられなくなる、という問題が生じます。
 で、それを避けるためには「自主規制」せざるを得ず、結果「(そんな規制では)読ませたいことが書けない」
つながるというわけです。 これが、事実上の表現規制と言われるゆえんです。

 書けないのが作家の力量か、と言う問題は(ごく少量)含みますが、条文通りに解釈すれば、
手塚治虫永井豪横山光輝石ノ森章太郎藤子不二雄水木しげる(順不同)あたりでも全滅すると言われるほど
なので、その規制の幅広さが知れるでしょう。
(「過去の作品は対象外」だそうですが、非難回避のためのアドホックな対象外しですね)

問題点については、ここがよくまとまってた
#1874396

 その意見の出し方は、特に極端な例を挙げたうえで、あたかも全体がそうであるかのように言うと言う意味で、失当です。

 それでもあえてそれに反論するならば、『「改正以前から」と言うなら、なぜ改正までする必要があったのか』に集約されると思います。
 わいせつであると言うのであれば、わいせつ物として、違法な行為の称揚等は有害図書として、それぞれ青少年に安易に手を出させないようにするスキームが出来ています。自主規制としての成年コミック指定も挙げておきましょう。
また、改正前の青少年健全育成条例も含めて良いかと思われます。
 例示の矢吹健太朗 氏を例に挙げるのであれば、わいせつ物の指定や、成年コミック指定で事足りますね。自主規制が足りない、という話であれば、行政指導等、(歓迎されるかは別として)規制の閾値に介入する手段は存在しています。
 しかしながら、今回の都条例は、

  1. 「青少年の健全な育成を阻害する」という名目なのに、(それらコミックが)阻害要因である客観的資料が無く
    一部の感情的な意見(=ヒステリー)に流されるままに制定が急がれた
  2. 出版社や版元、あるいは漫画家自身と行った直接の関係者からの聞き取りや調整が事実上ないがしろにされ、
    蚊帳の外に置かれたままに制定されそうになった
  3. 同じく影響を言うのであれば当然含まれるべき、映像ソフトや小説への適用がなされないという矛盾
  4. 都の首長である石原都知事が、「こう解釈できてこんな漫画も規制できる」を本当にやりかねない
    発言を繰り返す
    ことで、都行政がその方針に従った運用を行う蓋然性が高い

 これだけ問題点があり、各所に陳情がいき、問題が多いと叫ばれているにもかかわらず、ほぼ面子の問題だけで可決成立してしまった。これは明らかに問題があるといわざるを得ないでしょう。
 過去においては「3ない運動 [wikipedia.org]」だったりの形で、「害がある(とされる)物を無理矢理遠ざける」ことは余計に問題を大きくする事が知られており、今回のそれも(都知事の意向に沿った形で)運用されたばあい、百害あって一利なしの結果が目に見えているわけです。

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Q. だったら、有害図書専門の取次作ればいいんじゃね?

A. #1874140のツリーより。
そうだけど、難しい。「返本」までやってくれるシステムはそうそう作れない。
それと、今の大手出版社の自主規制は、有害図書を出せるようにはなっていない。

考えが甘いです。

業界団体の自主規制が変更になっていなければ
「東京都の有害図書(不健全図書)指定、連続3回 and/or 5回/年」 で廃刊です。
「基本、一次取次ぎが扱わない」と言う事は現実建前です。

別の流通ルート開拓をしようにも、「返本」までやってくれるシステムはそうそう作れません。
もう既に紙媒体を捨てて、デジタル配信系へ逃げてるのが実情です。

ただし、条例あるんだったら、そういう自主規制いらないんじゃね?との意見もあり
#1874314

業界の自主規制が「甘くて信頼できない」というのがこの条例の振りかざす正義
なのだから、これは逆に自主規制など撤廃すべきでしょう。

都が代わって安全を保証してくれるのですから、法・条例に抵触しない範囲では
なんでもやっていいというのが、これからのスタンダードとなるべきです。

#1874510

> 業界団体の自主規制が変更になっていなければ
> 「東京都の有害図書(不健全図書)指定、連続3回 and/or 5回/年」 で廃刊です。

じゃ業界団体に自主規制の内容を変えるように話をもっていけばいいんじゃ?東京都が規制に乗り出すと言っているのにわざわざ自主的な規制も無意味と言えば無意味。

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だいたいこんな感じ。

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