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ページ更新時間:2010年12月16日(木) 18時03分

三重の座礁フェリー、完全撤去へ

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 去年11月、三重県御浜町沖でフェリー「ありあけ」が座礁してから1年余りがたち、完全撤去に向けた最終作業が始まりました。

 この事故は、去年11月、東京から鹿児島に向け三重県尾鷲市沖を航行中のフェリー「ありあけ」が、御浜町の七里御浜海岸沖で横転・座礁し、乗客7人と乗員21人のあわせて28人は救助され全員、無事でしたが、大きく傾いた船体から油が流れ出すなどの被害が出ました。

 フェリーが座礁した周辺海域は、伊勢エビなどが獲れる漁場で、事故による油の流出により地元の三重県紀南漁協では、2カ月余りにわたって操業停止を余儀なくされました。

 ことし1月から始まった船体の撤去作業は途中、風雨にさらされてもろくなった船体が崩落したことなどから、一時中断するなど難航していました。

 事故現場には、船体の左舷と右舷の2機のエンジン部分と船首が残っていましたが、15日からその撤去作業が始まりました。

 作業は、今月20日までに終了する見通しです。

 また、船首部分は魚が回遊し、高波でも動かないことが確認されたことから、魚礁として活用することになり、今月中に7キロ程離れた紀宝町の鵜殿港沖およそ2.5キロの海域に運び設置するということです。

 フェリーの撤去が終了後、三重県による海底の調査が行われますが、伊勢エビなどの漁場が元に戻るには、少なくとも4年から5年程かかるといわれていて、完全復旧にはまだ時間がかかりそうです。(15日18:58)