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2006年2月 8日

panda01.gif イランに資本を投下する中国、武力で牽制するアメリカ

イランへのアメリカの圧力が日増しに強くなっているのを感じます。

「最大の脅威」はイラン=2位は中国-米世論調査
【ワシントン7日時事】7日公表された米調査機関ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、「イランは米国にとって最大の脅威」との回答が27%に達した。昨年10月の調査では、イランが最大の脅威と答えたのは9%で中国や北朝鮮よりも低かったが、今回はトップとなった。 (2006年2月8日時事通信)

何でこうなるのって感じがしませんか?イランが最大の脅威である理由は、原子力開発をしているかららしいのです。しかし、問題は明らかに原子力エネルギーではなくて、石油資源でしょう

イランのエネルギー資源にどんどん資本を投下している国は中国です。

中国は上海協力機構にイランを加えようとしている。イランには中国の国営石油会社が探鉱、掘削、石油化学・ガス産業、パイプラインなどに包括的に関与する方向で交渉が進んでいるという。(参照)

中国は低賃金を利用して世界に製品を輸出しまくった結果、外貨準備高は実質世界一になりました。その外貨を中国はどのようにしたかといえば、海外の鉱山・油田等の購入資金にしたわけです。

もちろんアメリカだって資源が欲しいわけで、世界中の資源を購入しているわけです。しかし、資源を保有している国の中にはアメリカと仲が悪い国が少なからずあり、アメリカの資源戦略にとって大きな障害となっています。一方、中国はこれらの国に対しては中立な立場をとっていますので、資本を投下する事が容易なわけです。

そこで、アメリカとしては武力で威圧するしかなくなります。まずは、イラクで行ったように「核査察」をさせるように圧力をかけます。これを拒否されれば、国連を利用した「正義のための戦争決議」を行い、伝家の宝刀「トマホーク」を飛ばします…。

ニュースでは、「原子力」をネタにしたイスラム圏とアメリカの戦いのように報じられていますが…経済的な側面を見れば、イランを舞台にした中国資本とアメリカの戦いだったりします…。つまり、資源争奪戦なわけです。(こんな事でイラン人の命が亡くなる事があるとすれば、許されない事でしょう。)


ちなみに、ここまで資源争奪戦がヒートアップする背景には資源需要に供給が追いついていない事が背景にあるからでしょう。暫く資源は高値で取引されると見て間違いないでしょう。何せ、資源を求めて戦争が起きれば更に供給が減りますから。

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投稿者 cazper : 2006年2月 8日 12:48 | b_entry.gif

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