大たこ消えた道頓堀「思い出を取り上げられたようだ」

大阪・道頓堀の「大たこ」の店があった場所に、花壇を設置する大阪市の職員ら Photo By 共同

　「思い出が取り上げられた」「別の場所のようだ」。大阪・道頓堀の有名たこ焼き店「大たこ」の自主退去から一夜明けた１６日、急に変わった風景に通行人らは戸惑いや寂しさを口にした。

　「大たこがねえ。ねえぞ」。午前８時ごろ、付近を通り掛かったサービス業の男性（３０）が立ち止まった。「市ともめているのは知っていたが、粘り強く営業していたので安心していた。思い出を取り上げられたようだ」と話した。

　店があったスペースには花壇が。大阪府八尾市の銀行員の男性（５１）は「撤去は当然だが、通行の妨げになるとしておきながら、花壇を置くのは皮肉だね」とチクリ。近所の飲食店従業員の男性は「大たこがない道頓堀は別の場所のようだ」と寂しげだった。

[ 2010年12月16日 10:10 ]