
日韓両国間の確認文書に署名する山田審議官(左)と趙局長=香川県高松市サンポート、かがわ国際会議場
観光振興の分野で日本と韓国の連携を強めようと、両国の政府関係者らが意見交換する「日韓観光振興協議会」が15日、香川県高松市サンポートのかがわ国際会議場であった。交通インフラを活用した誘客や、互いの文化芸術への関心を高める取り組みなどを通して、交流人口の拡大を目指すことを申し合わせた。
協議会は1986年から毎年この時期に開催しており、ことしで25回目。四国では初開催で、県と高松市が取り組む国際会議誘致の一環で実現した。
出席したのは、観光庁の山田尚義審議官、韓国文化体育観光部の趙顕宰観光産業局長ら、両国の政府や観光関係団体などの約60人。
出席者は互いの観光振興策や課題などを報告し合い、韓国側から「ハングル表記の観光案内板や通訳ガイドの充実など、地方での韓国人客の受け入れ環境を整備してほしい」との要望が出た。
議論を踏まえ、▽羽田空港の国際定期便復活など、交通インフラの活用による地方への誘客▽文化芸術への関心を高め交流を促す取り組み▽スポーツを通じた観光需要の掘り起こし―などを盛り込んだ確認文書に合意した。
一行はこの後、高松市の栗林公園と屋島山上を視察した。16日はイサム・ノグチ庭園美術館を訪れる。
来年の協議会は、韓国大邱広域市で開かれる。