「北のウラン濃縮問題、対話での解決は困難」(中)

-北朝鮮の核開発能力、とりわけ高濃縮ウランのレベルはどの程度だと考えるか。

フレーク「延坪島から黒い煙が立ち込める場面を目の当たりにして、韓国の世論は、哨戒艦『天安』が沈没したときとは異なり、政府に対して積極的な行動を求めるようになった。しかし、延坪島の問題に対する関心はやや薄れつつある一方で、高濃縮ウランの問題は非常に深刻だ。プルトニウムの核施設は6カ国協議などの交渉で一時的な中断や凍結が可能だが、ウランは複数の施設で核物質を生産できるため、交渉による解決は非常に難しい。北朝鮮が核施設の建設に必要な材料を入手する唯一の経路は中国だ。中国が問題の深刻さを理解しなければならない」

スナイダー「寧辺以外にも、複数のウラン濃縮施設があるとみられる。北朝鮮による核開発の阻止を目指した国際社会の努力は事実上、失敗に終わったことになる」

-ウラン濃縮を阻止するために取るべき行動は。

クリステンセン「王道はない。国際社会が一つになって圧力を加える以外にない。何よりも、中国があいまいな態度を取り続ければ、安全保障はもちろん、中国の名誉まで失墜してしまうことを悟らなければならない」

スナイダー「北朝鮮が核を放棄することと、北朝鮮の体制が崩壊することは別問題だ。これを中国に理解させなければならない。そうしなければ、中国の対北朝鮮政策は変わらないだろう」

-北朝鮮社会は今、安定しているのか。

チャ「北朝鮮は今、三代世襲に向けた権力移行の時期に差し掛かっている。権力の継承がいかに問題なく行われるかは、中国がカギとなる。北朝鮮の体制が安定するかどうかは、中国の協力にかかっている」

フレーク「北朝鮮内部に流れる底流に目を向けなければならない。北朝鮮の体制は情報の統制によって維持されているが、最近はこの統制力が弱まっている。韓国や中国から流入する情報により、北朝鮮の住民たちは自分たちの実情や虚像を知るようになったが、これは北朝鮮の安定を害するだろう」

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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