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「ハードル超えられなかった」=無罪疑問視、一定理解も−検察幹部

「ハードル超えられなかった」=無罪疑問視、一定理解も−検察幹部

 白浜政広被告(71)に対する10日の無罪判決後、自らも法廷に立った鹿児島地検の江藤靖典次席検事は取材に対し、「ハードルを超えられなかった」と淡々とした口調で語った。
 江藤次席は判決内容については、「詳細な判決なので、慎重に検討しないと何とも言いようがない」と言及を避けた。判決が検察側の証拠開示を問題視し、「他にも被告に有利な証拠があると疑わざるを得ない」と指摘したことについて、同席した知花宏樹主任検事は「一切ない」と厳しい表情で答えた。
 上級庁のある検察幹部は「指紋がありDNA型が一致して、被告は『一回も家に行ったことがない』とうそをついていると認定したのに、なぜ無罪になるのか分からない」と、判決に疑問を呈した。
 一方、公判を担当した幹部は「死刑か無罪かどちらかの結論しかなく、判断するのが難しい事件。驚いてはいない」と冷静に受け止めた。別の幹部も「証拠が少なく難しい事件。証拠の評価の問題で、仕方がない」と、裁判員らの判断に一定の理解を示した。(2010/12/10-20:52)

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