海外視察費制度を廃止
海外視察費制度を廃止 12/15 19:17

福岡県議会の議員に、任期中に1回支給されている100万円の海外視察費の制度が、廃止されることになりました。

また、委員会で視察した際に支払われる日当も大幅に減額されます。

福岡県議会議員には、100万円まで使うことができる海外視察費が、任期4年の間に1回、支給されています。

しかし、「視察費用が高すぎる」「視察内容も明らかにされていない」などと批判を受けて、きょうの議会運営委員会・小委員会で海外視察費制度を廃止することが決まりました。

●福岡県議会議会運営委員会・原口剣生委員長
「一定の県民の方々の理解は得られると思う」

●市民オンブズマン福岡・児嶋研二・代表
「目的も中身もまったく決まらないままに、100万円以内であれば海外視察に行っていいという、県民の感覚とずれてしまった県議会の常識が、民間の納税者にすると全く理解できない。この批判にようやく県議会も気づいたのでは」

また、きょうの委員会では、委員会の視察の際に支払われる日当についても、大幅に減額することが決められました。

現在の日当は1万9,200円、仮に1泊2日の視察なら3万8,400円となり、ほかの県議会と比較しても突出して高くなっています。

これを減額して、日帰りの場合は3,000円、1泊2日では1万9,000円程度、2泊3日の場合は3万5,000円程度まで引き下げます。

さらに、政務調査費を使った海外視察や研究調査などの議員活動については、何を視察し、何を調査したのか、具体的な内容とその成果を何らかの形で残すことを義務付けるとしました。

いずれも運用は来年度からの予定です。

●市民オンブズマン福岡・児嶋代表
「県民に対して説明していく、それを徹底していかない限り、現在の県議会に対する不信は払拭されないと思う」

議員の待遇を引き上げるのも、引き下げるのも議員自身。

福岡県会議員の待遇が社会状況から乖離していないのか、議会の良識が問われているます。