世界遺産への登録を目指す新日鉄八幡製鉄所を視察した蓮舫行政刷新担当相は13日、八幡東区東田2の環境施設「東田エコクラブハウス」も訪問。製鉄所周辺の街づくりなどについて北橋健治・北九州市長やNPO法人関係者らと活発な意見交換を行った。
北九州活性化協議会▽NPO里山を考える会▽NPOタウンモービルネットワーク北九州▽八幡夢みらい協議会--の4団体代表が参加。蓮舫氏は、登録申請をできるよう法整備に前向きな考えを示しており、北橋市長は「何度か政府に弾力的な解釈を要請してきた。大変心強い」とあいさつした。
出席者によると、活性化協議会の小嶋一碩理事長(67)は、世界遺産登録を求めながらも「100年以上稼働を続けていることに価値がある。操業に影響が出ないように配慮いただきたい」などと主張したという。
小嶋理事長は毎日新聞の取材に「(蓮舫氏には)可能な限り世界遺産登録に向けて支援し、積極的に動いていただけるという感触を得た」と期待感を示した。【仙石恭】
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■今日のことば
貴重な遺跡や自然を守ろうと72年に採択された世界遺産条約に基づき登録される。文化、自然、複合遺産があり、国内は文化遺産が厳島神社など11件、自然遺産が屋久島など3件。国際記念物遺跡会議が審議し、ユネスコ世界遺産委員会が決定する。
〔京築版〕
毎日新聞 2010年12月14日 地方版