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| ■書簡 その121 下町かぶき組 |
最近下町かぶき組の若者達が自主公演を行っている。今回は門戸竜治君の公演、作、演出で「桃太郎の鬼退治」でガンバッテいる。
作品うんぬんよりも、意欲と才能には驚く。続ける事が大切だと思うのでガンバッテほしい。エラソウニゴメンナサイ。 |
| ■書簡 その122 姫りんご |
鉢植えの姫リンゴの木を想像される方もおありかと思いますが、樹自体は大木になります。
果実がゴルフボールくらいの大きさで姫リンゴ。写真は我が家の姫リンゴの大木です。
この白い花が咲くのも、我が家の春です。
今、三春の滝桜が、満開の便りが届きました。
今年目的は、長野の素桜神社の神代桜。
例年同時期開花と思われるので早速、市の観光課に問い合わせると現在三分咲き。
28日頃が見頃とのこと。行ってきます。(予定) |
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| ■書簡 その123 海野宿 |
桜見物の帰り道、海野宿に寄ることにした。この宿場は夏の朝がステキなのだが、久しぶりだ。
北国街道の古い 宿場は、当時の面影を残し、以前訪れた時とあまり変わらない。
お店もあるのだが商売気が、あるのかないのか、表に商品を並べるでもなく静かな佇まい。
これが他の観光地と違ってすばらしい。写生に訪れたグループの人達も静かに、しかし熱心に画帳に向っていた。
僕のおすすめの宿場は夏の海野宿と、雪の奈良井宿です。 |
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| ■書簡 その124 素桜神社の神代桜 |
28日、5年越しの想いが叶って、八分咲きの神代桜を観ることができた。
早朝に飛び出して長野インターから戸隠 に向って走るが標識がないのでうろうろする。
この桜、国指定の天然記念物で日本有数の老木なのに、なぜか あまり知られていないし訪れる人も少ないようだ。
それしても標識くらい立ててもいいと思う。立派な老木でドッシリとした姿は流石だが、花は小振りでピンクの色も薄いので
人気がイマイチなのか。(僕は好きですが)
善光寺まで20分くらいなので、参道のお店で昼食。牟礼村に向う。
地蔵久保のオオヤマザクラに対面。(2分咲きくらいで、チョット早かったか)
袖の山のシダレザクラも見事でした。
高山村に足を延ばそうと思っていたのだが、チョット早そうなので欲張らずに次回のお楽しみにして帰ることにする。
途中、更殖の杏の花がとても美しかった。 |
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| ■書簡 その125 姫京之助 |
先日、浅草木馬館で姫京之助劇団を観た。客席は超満員で男性客も多い。
昔懐かしい雰囲気で舞台を子供の頃観た大衆演劇を思い出させる楽しいものだった。若手を表に出して育てようとする姿勢が伝わってきた。
ショーの河内音頭では連れ舞いから途中でブタイッツラ(舞台面)に座って手拍子で盛り上げる姿は素晴らしかった。
久しぶりに大人の大衆演劇を観た気がした。 |
| ■書簡 その126 劇団「グループしぜん」 |
新国劇出身で、島田正吾師の愛弟子『伊藤漢』君の主宰する劇団「グループしぜん」が31回目の公演に、島田先生を偲んで「瞼の母」を
新しい構成で演出すると聞いて、蔵前の「浅草アドリブ小劇場」へ飛んでいく。 地頭に新国劇そのままの衣装、朗読から始まって芝居に入る。
制約のある劇場をふんだんに使って出演者には新国劇のニオイを出すために相当な稽古を強いたなと思われる。
60歳を越えた漢さんに熱いものを感じた。年を重ねた新国劇経験者には精一杯の試みか。
若い人にはもっと翔んだ「瞼の母」を作ってほしい気もするが・・・・そんな「瞼の母」も観たいよね。
オールドファンには懐かしさを、若い人には名作を知ってもらう意味で、沢山の人に観てもらいたい作品でした。拍手。
漢、曰く 人生の孤独を秘めた顔の表情。演じる手の動き、足の運び、身体全体から滲み出る色気・・・素晴らしい師匠でした。 |
| ■書簡 その127 桜(掲示板に答えて) |
今年の桜はもう終わりと思っていたら、帯広の知人から、こちらでは一昨日、雪が降って桜の開花がまた延びたとの知らせがありました。
沖縄では泳いでいる人がいるというのに日本は広いですね。さて私が桜の古木を追いかける様になったキッカケですが、
古くは昨年3月に「書簡集」に述べた通りですが、20数年前、盛岡の石割桜と三春の滝桜を観たのが始まりで、桜の本を読みあさりました。
そんな中に書かれている著者の選んだ10本は、書いた人によって、あまりに違いがあること。
美意識というのは個人によってかなりの差があるのは当然のことですが、中には自分が見ないで書かれたのではないかと思う様なランク付けに
「よーし、それでは僕の目で確かめてみたい!」これが出発点です。
主だったところで 山形県長井市の伊佐沢の久保桜(1200年)をはじめとする東北の名桜と、兵庫県大屋町の樽見の大桜(1000年)、
島根県三隅町の三隅の大平桜(300年)、高知県吾川村のひょうたん桜(500年)ほか。
まだまだ見たいと思っている銘木が10数本残っているので、来年 東北を一回りしたら、僕なりの名桜○○選を綴ってみたいと思っています。 |
| ■書簡 その128 松井誠さんの全国ツアー |
松井誠20周年記念ツアーのゲネプロを観る。劇団員勢ぞろい。とにかく豪華です。
松井誠ファンの皆さんは地元公演をお楽しみに。 |
| ■書簡 その129 下駄 |
僕はこの季節になると下駄を履く。素足に下駄は気持ちがいい。もっとも撮影所では役者はみんな下駄だけど・・・
時代劇の扮装で靴では不便だし、第一、格好が悪い。それでみんな下駄か雪駄になるのだが、なぜか下駄の人のほうが多い。
雪駄より高い分、ホコリがつきにくいような気がするし、チョットでも背が高く見えるという役者根性の表れかもしれない。
昔は鼻緒が傷んで、挿げ替えたものだが、現在は丈夫な鼻緒が付いているので台の方が先に傷む。
材料が悪いのか、道路がアスファルトになったためか、下駄の歯がすぐに減る。
重心によって左右どちらかに傾くか、平らに減っても真っ二つに割れる。薄くなった下駄が何処までもつか競ったりする。
銭形平次の撮影のときだった。離れたところに脱いだ下駄を、若い子に取ってくれと云うと、
傍で見ていた平次の橋蔵親分が「森チャン、それは下駄って言わないんだよ。それは板って言うんだよ」と言った。
笑いながら橋蔵さんの足元を見ると、やはり 板 だった。
後年、若い連中が自転車のゴムタイヤを切って、歯に貼るようになった(撮影所の定番になる)。
僕も貼ってもらったが背は高くなるし履き心地も悪くない。ささやかな自衛手段だが、これじゃあ下駄屋はたまらない。 |
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| 我が家の下駄たち |
ゴムタイヤがはってあります |
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| ■書簡 その130 八つ割れ |
下駄で思い出したが、明治から昭和に掛けての芝居に必要な履物に、「八ツ割れ」がある。
僕の子供のころには下駄屋で売っていたのだが、最近は、とんと見ない。
小道具屋さんに聞くと、浅草で売っているというので探しに行った。
片っ端から履物屋めぐりをしたが見つからない。
中には、八割れって何ですか?という下駄屋もあって「バカヤロウ」と言いたかったが、もう若くないので
黙ってでてきた。十数件回って、扱っている店が二軒。一軒は品切れだったのだが、ついに見つけた。
元々木っ端で作る上等なものではなく、下駄より安いものだったはずだが、最近は、作る手間が掛るためか
高価なものになっている。説明するより、写真を見てください。
「花と龍」や「無法松の一生」という芝居でゴンゾ等で履いたものです。
子供の頃にはアロハシャツを着たアンチャンが履いているのを見たことがあります。
今履くと、洒落た感じで良い物だと思うのですが・・・。
畳表に六つに割った木の底。なんで八割れっなんですかね。 |
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| ■書簡 その131 野外で遊べ! |
最近、ガンコで自分の考えを変えない子供が増えていると聞く。室内で一人で遊ぶ。ゲーム等も対自分。
成長してパソコンをやっても、機器と向かい合うだけで、他人と触れ合うことが少ないから、協調性に欠ける。
信念を持つことは結構だが、ただガンコなだけに見える。近頃は屋外で遊んでいる子供は見かけないし、道ですれ違っても、知らん顔。
もっとも危険だから知らない人と話をしてはいけないと教えられているのだろうが・・・。味の無い世の中になったもんだと思っていたが
先日、丹沢の河原を散歩していたら、真っ黒になって遊んでいる子供たちが、デッカイ声で「こんにちは」と云った。
ビックリしたが嬉しくなって、こちらも大声で「こんにちは」と答えた。これだよね。人間は。子供の顔が輝いて見えた。
子供の頃、夏休みに田舎に行くという友達を羨ましく思ったが、あいつらも、きっとこんな顔で、思いっきり遊んでいたんだろうなぁ・・・ |
| ■書簡 その132 観光客の似合う街 |
「全国津々浦々は、どうなったんだ」というメールを頂いた。ごめんなさい。番外編で全国を巡ったら、チョット休憩になってしまった。
思い出を語る前に近場でと思い、川越へ出かけて見ました。
本当のところ、昔は街の真ん中の古い軒並みの通りをトラックが走る、歩きにくい薄汚い街というのが川越の印象だったんです。
しかし久々に訪れた川越は住人達の協力で小江戸と言われ人々が訪れるようになり、
車道は整備され、砂利道は石畳に、そこ此処人があふれる現在。見違えるように活気のある素晴らしい街に変身していました。
古い街道を残す街でこんなに観光客の似合う所は全国でも他では見ることが出来ないくらい、楽しい街でした。
菓子屋横丁も賑わいがピッタリ。
時の鐘を中心にして、五百羅漢で有名な喜多院までの散歩の距離も、駅や商店街等への距離も遠すぎず近すぎず。
一日遊ぶには絶好な街でした。僕の好きな街の一つになりました。
観光地としてつまらなくなる所が多すぎる中、ステキな変身を遂げた川越。古さが現代にマッチした息抜きの出来る街、川越。オススメです。
全国津々浦々はボチボチ進みます。 |
| ■書簡 その133 ハナショウブ |
先週、各地でハナショウブが開花という新聞記事を見て、近くの薬師ヶ池公園の菖蒲園に飛んでいった。
ちょっと 早すぎた(7日)。
今日は朝から雨との天気予報だったが、起きてみるとピーカン。「よしッ!」っと青梅に向う。
塩船観音にお参りして「吹上しょうぶ公園」に行く。
216品種が植えられているそうだが、現在の開花はまだ40種 たらずとのこと。それでも美しい花は見事だ。
谷戸と呼ばれる狭い山間に、よく手入れされた一画は豊な水辺。
スイレン、ヒツジグサ、アサザが満開。水路にはメダカや小魚、オタマジャクシ(よく見る3種類はいた。)
なによりも 感動的だったのは何十年ぶりに野生のゲンゴロウとミズスマシを見かけたことだ。
近年デパートの屋上かペット屋の店先でしか見たことがなかったが、
子供の頃は東京の町中でも池やプールで普通に見つけることが出来たものだ。
花は今月下旬まで楽しめるそうです。
気をよくして梅巌寺に回り、葉の繁ったシダレザクラを観て帰る。 |
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| ■書簡 その134 桑の実 |
近所の空き地の桑の木がたくさん実をつけている、と聞いて出かけてみる。指先より大きな紫色の実がいっぱい。
足もとも紫色に染まっている。子供の頃、口の周りや指先をマックロにして食べた「あいつ」だ。
最近は健康食品として血液の浄化作用があると人気がある。早速採って帰って、焼酎漬にしてみる。
今年は終わりがけでチョットだったが、来年は沢山漬けたい |
| ■書簡 その135 ラワンブキ |
北海道の知人よりラワンブキを送っていただいた。高さが2m以上にもなるあれである。 カミさんが早速茹でる。
その皮剥きを手伝わされる。たっぷりと・・・・。その晩、食べた蕗の煮物はことのほか旨かった。 |
| ■書簡 その136 中沢池公園 |
多摩センター駅の近くに中沢池公園がある。ここもハナショウブが咲いていると云うので出かけてみる。湿地帯
なのでヘビがいると聞いていたが、今回も青大将の若者が歩いていた。アゼ道ではベニシジミチョウが美しい姿
を見せていた。実に久しぶりに見る、可愛い蝶。奥まで行くと池で10人ほどの人たちがフナ釣りをしている。
見ているとキャッチアンドリリースで釣堀の様な雰囲気で、のどかに釣っているのがよい。近くで鯉が泳いでいた。 |
| ■書簡 その137 シルクロード展にて |
3日までというので、雨天の中、両国の江戸東京博物館に出かける。
評判通りの、なんともいえないステキな発掘品の数々を堪能する。楽しみの一つはイベントの売店で雑貨をあさることである。
カミさんは無駄遣いというが、とにかく見ると欲しくなる。しかし今回はチョット・・。公共施設の売店なのに、かなり割高なのだ。
中国の値段を知っているが、それはとにかくとして、国内の売店で買うより高い。出店の費用が加算されているのか?
公共施設内で、ふざけるな!!と思った。それでもかなり売れている。僕の認識不足なのか。
ちなみに僕が杭州で買った、玉の細工物が20倍くらいで売っていました。 |
| ■書簡 その138 自然 |
毎年来ていたツバメが、ここ2、3年姿を見せないなぁと思っていたら、いつも巣を作っていた家がなくなっている。
そういえば、この所、近所の屋敷が売りに出され、その敷地に2,3軒の家が建って売りに出されるようになった。
1軒だった家が数軒になり、庭がなくなり、空間が減る。1軒の家を新しく建てて1軒で売っても利益はあがらないから仕方がないが・・・。
空間と余白に生きていた小動物の住み処が奪われる。
人間の世界ばかりではなく、他の生き物にとっても住みにくい世の中になったものだ。そんなことを思っていたら、うぐいすの声が聞こえてきた。
まだまだ捨てたもんじゃないか。このあたりは・・・。 |
| ■書簡 その139 いきもの |
「白神山地のクマゲラ、確認できず。本州で絶滅の危機」。先日の新聞の記事である。
かつて森にはオオカミが住み、川ではカワウソが遊び、空にはトキが舞う楽園だった日本。
そんな彼等がいなくなった現在、身近で頑張っているのは、
ハンザキと云われ裂いても斬っても死なないといわれるオオサンショウウオ くらいのものか。
そんな奴でも環境の変化には弱い。水が汚れればすぐに絶滅の危機が来る。カブトガニしかりだ。
開発と自然破壊の問題は延々と続くのか・・・。 |
| ■書簡 その140 お気に入り |
お気に入りだから「お宝」なのか。高価だから「お宝」なのか?そんな事はどうでもいい。
僕のお宝はこれだ。 どうです?どこから見て見てもカエルでしょ?
何年か前に宮が瀬の河原で見つけたもので、シャレで目を付けて みたら、これまたピッタリ。
カエル好きの僕には最高の拾いものです。 |
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