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■書簡 その61 赤い蕎麦の花 |
先日、渥美半島の帰り道、信州伊那・箕輪町の赤い蕎麦の花を見てきました。
こんな時にと思ったのですが、ずーっと見たかった花なので・・・見るのにタイミングが悪く4年も掛ってしまいました。
軸まで赤い蕎麦は美しく、きっと美味しいおそばになるのでしょう。
ヒマラヤ原産、信州大学で品種改良した「高嶺(たかね)ルビー」という品種だそうです。 |
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■書簡 その62 映画 |
「隠し剣、鬼の爪」を観た。面白かった!近年の日本映画の最高作だと思った。
映画は監督のものだというが、一丸となって出来上がった作品は一人一人が素敵に見えた素晴らしい出来だ。
これが時代劇の復興に繋がるといいなぁ。皆さん、ぜひ観に行きましょう。 |
■書簡 その63 懸賞へのご応募、ありがとうございました |
懸賞にご応募いただいて当選された5名の方に賞品の「高千穂神楽の携帯ストラップ」を送り終えた。
今回漏れた方も、ご応募ありがとうございました。又、何か考えますのでよろしくお願いいたします。 |
■書簡 その64 稽古 |
二年前に観て、すごく面白かった「子供騙し」を再演すると云うので錦糸町まで観に行く。
作・演出、水谷龍二。出演は緒形拳、篠井英介、富樫真の三人だけ。前回、三人の掛け合いが絶妙だったので、
どんな稽古をしているんだろう興味津々で、おじゃまする。スタッフ、キャストそれぞれが熱く戦い、汗びっしょり。実に楽しそうに闘っている。
小劇場の芝居の稽古は実に丁寧である。
年内は地方を廻って、来年の1月8日〜16日まで紀伊国屋ホールでの公演だ。こんな芝居をしたいなぁと、チョット妬ける。本番を観るのが楽しみだ。 |
■書簡 その65 普通じゃない |
今年の異常気象は普通じゃない。春に紹介した、鉢で育てている白花のタンポポが満開。
散歩に出かければ、近所の垣根にアサガオが咲いている。11月の寒空にですぞ!
木々も紅葉する前に散ってまばら・・・。温かかったり冷え込んだり。体調も悪くなりますよね。
インフルエンザの流行も囁かれています。皆さん身体には気をつけましょう。 |
■書簡 その66 豊饒祭 |
朝からポンポンと花火が上がっている。近所の農業者大学の豊饒祭だ。カミさんと散歩がてら覗いてみる事にする。
模擬店が沢山出て人も多い。特にテント張りの中で売っている野菜には黒山の人だかり。
この所、野菜が高騰ということで格安野菜は大人気。中には商売でも始めるのかと思うほど買い込んでいる人もいる。
これでは中々買えそうもないので、早めの昼食と模擬店回り。カミさんと半分ずつする事にして、まずは搗きたてのおろし餅から始めて、
芋煮、コンニャク玉、ヤキトリ、ジャガバター次々にたいらげる。
適当に買い物もして引き上げたが、久々に子どもに返った様で楽しかった。
野菜は若者達の実家から送って来たものか新鮮でうまかった。此処で学んだ若者達が里に帰って更にうまい野菜を作ってくるだろう。 |
■書簡 その67 浅草界隈を歩いて |
三木のり平師の高弟、川島満さんから「浅草に引っ越したんだけど、先生のお墓の隣なんだよ。呼んでるのかね」と言う。
遊びに来ないかということで、お墓参りに行くことにする。清光寺というお寺だが、行って驚いた。
門をくぐるとすぐ、立派な長谷川一夫の碑が建っている。長谷川先生の芸暦が細かく刻まれている。
拝観後、のり平先生のお参りをして浅草を歩くことにする。
ロックから仲見世、千束まで歩いていっぷく。
一時は寂れた感じのした街も、人手が復活。平日だと言うのに食べ物屋も 満席。活気を取り戻していた。
こうなると浅草は楽しい。
12月は三峰逹も大勝館に出演するので、また来るか。
(右の写真は、川島満さんです) |
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■書簡 その68 若山富三郎さん |
品川のパシフィックホテルでの若山富三郎さんの13回忌「偲ぶ会」に出席した。
盛大でロビーにはお花が並び大勢の方々が集まって故人の思い出話に花が咲いた。
一の子分の山城新吾さん以外、あの人もこの人も、若山さん側に行かれて役者仲間が少なくなっているのがチョット寂しかった。
子息、若山騎一郎君への激励の声が多く聞かれた。僕も頑張ってほしいと願っています。旧友、桜木健一に会えたのが嬉しかった。 |
■書簡 その69 穴熊鍋 |
津久井の友人から、「猟が解禁になったので早速出かけたらアナグマが捕れたので鍋にしたから食べにこないか」と電話があった。
アナグマはまだ食べたことがない。餌に釣られて飛び出した。挨拶もそこそこに食卓へ。
昨日撃った鹿の刺身に穴熊鍋。鍋は味噌と醤油で味付けしてあるが冬眠前の獣の肉は脂でギタギタ。
匂いはあるが弱く、嫌な臭いではない。鍋と言うより煮込みの感じ
。「いただきまぁす」「うん」「うまい」肉は上質の牛スネ肉を煮込んだ様な食感で美味(珍味)である。
ただ骨が箸の先位の細さで、これは何の肉だろうと言う感じ。脂がすごいのでたくさんは食べられないが、体は温まる。
「この辺じゃこういう物を食べているから一年中風邪ひとつひかねえんだよ。こん次は猪鍋にするべ」テレビの健康番組のような会話をして帰って来た。
おみやげをしこたま戴いたのはいうまでもない。ゴチソウサマデシタ。 |
■書簡 その70 島田正吾先生のこと |
こんな世の中に嫌気がさしたのか、また一人神様が天国に帰ってしまわれた。
でも島田先生らしくないなぁ。あんなに粘り強く努力家だった先生が99歳の誕生日を目前ににして逝去されるとは・・・。
黙って目を閉じると、ただ残念でなりません。
お通夜にお焼香させて頂いたのですが、お花は一切なし。取材はお断り。やっぱり先生らしいかな・・・。合掌。 |
■書簡 その71 ボランティア |
先週のこと。多摩市のボランティアの人達が桜ヶ丘公園で近隣の子ども達を集めて「ドングリ祭」を行った。
園内で拾い集めた木の実(くるみ・くり。どんぐり等)で壁掛を作ったり、クリスマス用のリングを作ったり、
外には年配の方の指導で竹細工を習ったり、横では焚き火で焼いたサツマイモや、カブトムシの幼虫を無料で配ったり。
大勢集まった子ども達は眼を輝かせて遊んでいる。(大人はもっと喜んでいるようだ)
すべてボランティア。さすが多摩市の人達と、住人である私も嬉しかった。子ども達に遊びを伝える、何よりも人とのコミュニケーションがとれる。
こんな催しが各地に広がれば良いのに。 |
■書簡 その72 女剣劇 |
坂本万理子から、「藤村亀吉(金子早苗)が殺陣の好きな女優を集めて藤亀屋という劇団を作った。
自分も参加するので観に来てほしい」と招待券が送られてきたので、京橋のMAKOTOシアターまで出かける。
皆さん一生懸命。これからが楽しみだ。 |
■書簡 その73 大勝館 |
子どもの頃、浅草ロック(六区)の洋画の封切り館だった映画館「大勝館」が今、大衆演劇の小屋として再開されている。
そこに三峰逹が25日まで門戸竜冶君と合同公演を行っている。大衆演劇は普通日替わりといって毎日演目が変わる。
二回公演の後、夜中に稽古して次の日を迎える。そんな生活を1年も続ければ力は付くが重労働。健康の自己管理が大変だ。
舞台で疲れた顔は見せられない。化粧で隠して笑顔で頑張る若者達に熱いものを感じる。
この生活に身体が馴れて楽に活動できる様になるのも、もうすぐ。
ゲストに新田純一君と大衆演劇若手花形No1の千沢秀を迎えて華やかな舞台になっている。時間のある方、見てください。 |
■書簡 その74 ドサ廻り |
昔、大衆演劇のことをドサ廻りり、旅役者等いいました。ドサとは佐渡のこと。罪人が佐渡の金山に送られることをサドオクリ。
サドをひっくり返してドサ。それがいつの頃か、香具師の間で旅で商いをすることをドサ廻りというようになり、
旅回りする事がドサ廻りに転じたというわけです。 |
■書簡 その75 異常気象 |
夜中から明け方に掛けてすごい風。今までに経験したことのない凄い風。台風にも何回も会ったがこんなことは一度もない。
もっとも沖縄で台風にぶつかり、ホテルが揺れたことがあったが、その時より凄い。部屋にいて電器の笠が地震の時の様に揺れる。
新聞によると過去最大40.2mの風速。
そして昼間は東京地方で25度を越える夏日。さらに北海道では大雪。サッポロで51cmの積雪だという。
驚いたことは驚いたが、初めて日本は広いんだなぁと思った。 |
■書簡 その76 大変 |
そろそろ年賀状をと思ってパソコンの住所録をいじっていたら、データを全部消してしまう。
この忙しい時に、これからどうしようと思ったら、熱が出て寝込んでしまう。 |
■書簡 その77 大根 |
津久井の友人を訪ねたら、近所の炭焼きをしている80歳を過ぎた老人が、長さ60センチ直径18センチ重さ8キロの真っ白な大根を、
お土産にと持ってきてくれた。炭の粉になったものを肥料にやると、こんなデーコが出来るだよ、と自慢する大根はデカイだけじゃなく、
実にやわらかくうまいものでビックリした。 |
■書簡 その78 冬至 |
もうすぐ冬至。
冬至にはゆず湯に入って、カボチャを食べる。そして「ん」の付くものを7種類食べると幸福になれる、
と言い伝えられている(東京だけかもしれないが)。昔の人は凄いね。
「ん」の付くものを挙げればダイコン・ニンジン・レンコン・ゴンボ(ゴボウ。東京ではこんな時ゴンボという。)
ミカン・キンカン・コンブ・コンニャク・それにカボチャは関西ではナンキンと言う。
これらは皆、体によいものばかり。
まして根菜は冬に向って栄養満点。これらを食べて自分達の身体を守る知恵を伝えたんですね。
私たちも後々に伝えなければ、と思います。 |
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■書簡 その79 薬湯 |
寒くなると風呂がいい。こんなとき、日頃使ったものを利用して薬湯にする。
季節ごとに色々あるがこの時期、ゆず湯はもちろんの事、みかんの皮を干して湯に入れて、栄養を皮膚からも取り入れる。
大根の葉を干したものを湯に入れる。殺菌力があって皮膚がなめらかになる。
これらは日本手拭い等で袋を作っておき、その都度いれかえればいい。市販のものより自分で作った物を使うのは一味違ってよいものですぞ。
皆さまの地の薬湯、ぜひ教えてください。 |
■書簡 その80 年賀状 |
毎年のことだが、この時期に思う。年賀状なんて無駄な事は止めたほうが良い、と言う人がいる。
年を重ねると、何年も会ったことのない人が出てくる。僕も20年以上、年賀状だけのお付き合いの方が数人いる。
時には、もういいかと思う事もある。しかしその人との出会い、その頃の思い出、色んな事が思い出される。
それだけで十分年賀状は出す意味があると思うし、昔のことを考えるだけで、ボケ防止になると聞く。
若い時には、無駄だと思う事も年を重ねると、楽しくなることもあるんだよ。 |