日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムの社会ページです。



ここからこのサイトのナビゲーションです

共通メニュー

企画アーカイブズ

QAなう


  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. 社会
  3. 政治ニュース

仙谷官房長官が法相兼務もドミノ辞任危機

 国会軽視発言の渦中にあった柳田稔法相(56)が22日、前日の続投宣言から一転、電撃辞任した。後任は当面、仙谷由人官房長官が兼務する。菅直人首相を上回る存在感で、「仙谷時代」の鍵を握るキーマン。重みが増すのは確実だが、自民党は明日24日にも、参院に仙谷氏らの問責決議案を提出予定で、ほかの野党も賛成すれば、可決される可能性がある。「柳田ショック」第2幕なら、政権への打撃は必至。仙谷時代の行方は不透明になってきた。

 22日朝、柳田氏の暫定的な後任に決まった仙谷氏。早速、参院予算委員会に登場したが、自身が18日の同委員会で自衛隊を「暴力装置」と発言したことを指摘され、いきなり辞任要求を突きつけられた。「与えられた職責を全うすることで、責任を果たしたい」とかわしたが、問責決議案を提出する前に辞任した柳田氏に代わり、仙谷氏が次の「辞任ターゲット」になったことをうかがわせる、象徴的なシーンだった。

 弁護士出身で、法的知識は豊富な仙谷氏。法相は「はまり役」(関係者)と期待もある。一方で、支持率急落によって急速に求心力を失いつつある菅氏にとって、仙谷氏のほかには「頼れる人がいない」(与党議員)。存在感は現職総理を上回り、「影の総理」「世は仙谷時代」といわれてきたが、「暴力装置」に代表される失言も多い。中国漁船衝突事件での対応にも批判が強く、「辞任ドミノ」を狙う野党の「仙谷包囲網」は、じわじわ広がり始めている。

 午後の参院予算委員会では、仙谷氏を後任にした菅氏に、批判が相次いだ。丸川珠代議員(自民)は、「後任を仙谷氏にする感覚が恐ろしい。仙谷氏は柳田氏の発言は問題ないとの立場だった。すぐ罷免すべきだ」と迫った。菅氏は「罷免するつもりは、全くありません」と断固拒否したが、自民党は仙谷氏と、馬淵澄夫国土交通相への問責決議案を提出する方針だ。柳田氏の辞任で「ドミノ」を食い止めるはずが、菅内閣のキーマンにも攻勢が強まり始めた。

 自民党のほか、みんなの党、共産党、たちあがれ日本の3党は仙谷氏の問責決議案に賛成を表明。慎重姿勢を示している公明党も、問責決議案が提出されれば、賛成するとみられている。

 野党共闘が実現すれば、野党の賛成多数で可決される可能性が強い。問責決議案は可決されても法的拘束力はないが、仙谷氏だけでなく、菅氏もダメージとなるのは避けられない。

 当初、民主党が24日の成立を見込んでいた10年度補正予算案も、与野党対立が激しくなっていることで、同日の成立は困難な情勢になった。「柳田ショック」を機に不透明になってきた、終盤国会。仙谷氏の存在感は、このまま保たれるのだろうか。

 [2010年11月23日8時20分 紙面から]


関連ニュース




キーワード:

仙谷由人




社会ニュース

記事バックナンバー


政治ニュース

記事バックナンバー


経済ニュース

記事バックナンバー


国際ニュース

記事バックナンバー





この記事を読んだ人は以下の記事も読んでいます





日刊スポーツの購読申し込みはこちら

  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. 社会
  3. 政治ニュース

データ提供

日本プロ野球(NPB):
日刊編集センター(編集著作)/NPB BIS(公式記録)
国内サッカー:
(株)日刊編集センター
欧州サッカー:
(株)日刊編集センター/InfostradaSports
MLB:
(株)日刊編集センター/(株)共同通信/STATS LLC

ここからフッターナビゲーションです