鈴鹿市内の病院で乳がんの診療を受けた女性(当時32歳)が乳がんで死亡したのは、十分な検診を怠り、がんを発見できなかったからだとして、女性の遺族が同病院を運営するJA三重厚生連を相手取り、慰謝料など約9561万円を求め、津地裁に提訴した。
訴状によると、女性は06年9月、鈴鹿市内の別のクリニックで検診を受けた際、乳がんの恐れがあるとし、再検診を勧められた。同年10月から07年4月まで5回にわたって検診を受けたが、いずれも異常なしと判断された。
同年6月に四日市市内の病院で検診を受けた際、乳がんと診断され、手術を受けたが、翌年9月に乳がんと転移性肺がんによって死亡した。【大野友嘉子】
〔三重版〕
毎日新聞 2010年12月15日 地方版