2010.12.14 20:31
携帯電話向けゲームサイト「モバゲータウン」を運営する東証1部上場企業、ディー・エヌ・エー(DeNA)が、独禁法違反の疑いで公正取引委員会の立ち入り検査を受けた。ライバル会社にゲームを提供しないよう開発業者に強要していた疑いだが、業界では公取委の「真の狙い」は別のところにあるとみられている。(夕刊フジ)
公取委の立ち入り検査の一報が流れたのは今月8日の昼前。東京株式市場の午前の取引が終了した直後だった。
DeNA株の午前の終値は前日比65円高の2765円。ところが午後の取引が始まると、同社株は一転して売り浴びせられ、終値は162円安の2538円とジェットコースターさながらの推移となった。
関係者によると、DeNAは社外のゲーム開発業者がモバゲータウンにゲームソフトを提供するサービスを展開。今年夏から同じような仕組みを導入したライバルサイト「GREE」(グリーが運営)にゲームを提供しないように、開発業者に取引を制限していた疑いが持たれている。
ただ、公取委の「真の狙い」は別のところにあるというのが、業界のもっぱらの見方だ。
DeNAの2010年9月中間連結決算は、営業利益が前年同期比4・1倍の256億円、純利益が約4倍の141億円と、驚異的な伸びをみせた。無料ゲームなのに、どうやって業績を伸ばしているのか。