2010年12月15日10時41分
JR東海のリニア中央新幹線計画を検証している国土交通相の諮問機関「交通政策審議会中央新幹線小委員会」は15日、東京―名古屋間をほぼ直線で結ぶルートを認める中間意見をまとめた。来年春までに最終的な答申を出し、これを受けて国交相がJR東海に建設を指示する見通し。
中間意見は、三つのルート案のうち、ほぼ直線の「南アルプスルート」を支持した。理由として、最も短いルートで収益性や費用対効果が最も高いことを挙げている。
中間駅の建設費は、JR東海と地元自治体が協議して合理的な負担割合を決めるよう求めた。JR東海は自治体に全額負担を求めており、これに自治体側が反発している。
リニア中央新幹線は2027年に東京―名古屋間で開業し、45年に大阪まで延伸する予定。中間意見は、経済効果を高めるため、大阪までの開業を前倒しするよう求めた。
小委員会は今年2月、前原誠司国交相(当時)から、リニア中央新幹線の建設・運営主体やルート選定について、意見を求められていた。