文具・事務機業界向け専門誌「月刊文具と事務機」を発行する株式会社ニチマ（創業1923年）では、業界の動向を即座にお伝えする「文具流通マガジン」を発行しております。

文具流通マガジン ---------------------------------2002/10/27
●【流通】西文明堂の卸部門が分離　岡山エコール設立
●【見本市】東事協仕入市　伝統的な売り方信じる
●【統合】日本シイベルヘグナーの親会社が合併
●【台湾】50回迎えたギフショナリー台北2002秋開催
●【台湾】台湾生産で国際信頼度高める　バインダーメーカー
●【展示会】パイロット関西支社　新製品発表会を開催
●【業績】リヒトラブ中間決算は減収減益
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●【流通】西文明堂の卸部門が分離　岡山エコール設立

　岡山県を中心に文具卸、小売業を展開する西文明堂（社長・西　康宏
氏）は、10月25日、文具事務用品の卸部門を分離し、新会社「株式会社
岡山エコール」を設立、エコール流通グループ（ERG）の傘下に入ると
発表した。

　新会社は11月5日から営業を開始、岡山市問屋町17-101を本社にする
。代表取締役社長には西氏が就任し、代表取締役にERG社長の政木藤二
郎氏、常務取締役に谷口義昭氏、取締役に秋田芳弘氏と長谷川豊氏（エ
スシー社長）がそれぞれ就く。

【株式会社岡山エコール】
岡山市問屋町17-101
電話　086-805-8551

●【見本市】東事協仕入市　伝統的な売り方信じる

　東京事務用品納入協同組合（理事長・伊藤高之氏）の、恒例の仕入市
が10月24日、東京文具共和会館で開催された。

　午後2時からの開会式は、松本栄一共同仕入部長の司会で始まり、伊
藤理事長は「小泉内閣も正念場を迎えた。竹中大臣の一挙手一投足が重
要で冷静に見てみたい。先日の一般紙でオフィス・デポの記事が掲載さ
れていたが、全体の論調としては、外資系企業もみんな業績を伸ばして
いる訳ではない。ということを書いていた。日本市場を狙うには日本流
な商売をしなければ成功しない。これがワールド・スタンダードに対し
て日本スタンダードだ。当組合も伝統的な売り方を信じて商売をやって
いきたい」と挨拶した。

　続いて、松本部長から実施要領説明が行われ、午後4時までの2時間、
活発な取引を開始した。会場は2階、3階に分かれ48社が出展、東事協組
合員全員が出席して、秋から年末・年始にかけての商品仕入れを行なっ
た。

●【統合】日本シイベルヘグナーの親会社が合併

　日本シイベルへグナー（社長・アルフレッド・バンツ氏）は、10月24
日、同社の親会社で1865年に設立された専門商社のシイベルヘグナー・
ホールディング・リミテッド（スイス チューリッヒ）と、シンガポール
及びフィリピンを拠点としたディトヘルム・ケラー・サービス・アジア
の合併が、今年6月の年次株主総会で承認されたことを受け、新会社ディ
−ケーエスエイチ・ホールディング・リミテッド（DKSHホールディング
）が設立されたことを発表した。

　24日午後5時からホテルオークラで記者会見を行ない、新会社DKSHホ
ールディングのCEOに就任したヨルグ・ヴォレ氏より合併に至った経緯、
目的及び今後の戦略について説明があり、日本シイベルへグナーのバン
ツ社長よりDKSHホールディングにおける同社の位置付け及び日本での戦
略について詳細説明が行なわれた。

　DKSHホールディング社は、従業員数1万3000人で、アジア、ヨーロッ
パ、アメリカなど33カ国で事業を展開、30億ドルの売上規模がある。DK
SHの100％小会社の日本シイベルへグナーは、医療・化学品事業部、食
品・食品原料事業部、テクノロジー事業部、消費物資事業部の4部門あ
り、従業員数330人、売上高は約280億円。

●【台湾】高品質とオリジナルデザインで大陸製品と差別化
　　　　　　　　　　　　50回迎えたギフショナリー台北2002秋開催

　「ギフショナリー台北2002秋」（台北国際ギフト・文具見本市）が10
月23日から開幕した。出展する台湾文具メーカーの多くは、中国大陸の
急速な経済発展の影響を受け、文具・ギフト関連製品の厳しいグローバ
ル競争に巻き込まれる中で、業績は昨年同期に比較して下回り、活路を
求めて模索状態にある。

　逆に中国へ生産シフトを早めたメーカーや高品質化に製造シフトを集
中した台湾国内で生産するメーカーは、海外市場から歓迎され伸張して
おり、文具メーカーの色分けも鮮明になってきた。（台北発レポート）

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　台北市信義路のTWTC（世界貿易センター）の展示フロア26800平方m
に出展した、700社（うち海外40社）は1404小間に世界市場へ向けた最
新製品を展示した。出展社のうちギフト関係は370社、文具オフィス用
品は218社だった。　

　50回目を迎える記念イベントとして、革新的な発明デザイン37社の製
品を集めた「イノ プロダクツギャラリー」、台湾の伝統工芸品である
木製品デザインの入賞作品33点を展示した「スモール木製デザインコン
ペ」、台湾全土から500点の輸出推薦製品の相談コーナー「マーケット
デイズ」などに人気が集まった。

　50回を記念して世界各国からハイクラスのホテル2泊分の宿泊を無料
提供する企てに、500名のバイヤーが登録した。日本からはホームセン
ターや、Ｍｒ.Ｍａｘ、サブヒロモリ、ニチメン九州、エトワール海渡
からバイヤーが参加した。

　初日の23日早朝から会場を訪れた、イトーヤ・オブ・アメリカの竹村
駿社長、銀座伊東屋の伊藤明取締役副営業本部長は、他の仕入担当者と
熱心に出展各社と商談を展開、竹村社長は、「香港まで来て台北に足を
延ばさない欧米バイヤーが増えたのは事実だが、すでに20回以上も訪れ
ている当社にとっては、毎年定期的なスケジュールに組み入れているキ
ーショーの１つ」と精力的に回った。同ショーは10月26日まで開催され
る。

●【台湾】台湾生産で国際信頼度高める　バインダーのAIDMAエンター
プライズ　

　同業他社が低コストのため中国大陸へ製造シフトを移管する中で、1
00％台湾国内生産で高利益を計上し続けるバインダーメーカー、AIDMA
エンタープライズもギフショナリー台北に出展していた。　社長のジョ
ン・ホー氏は、中国文化大学国際貿易系（科）に在学中、師事する教授
に指導されたマーケティング（広告学）の基本原則「アイドマ」から社
名を付けた。

　同社は創業22年目の現在、工場100人、事務30人の陣容で昨年36億円
を売り上げた。売上の40％は欧州、25％は北米、15％はアジア、残る2
0％は中南米と台湾国内。　日本の大手メーカーへは、OEMで取引があり
、セキセイ、コクヨ、プラス、ライオン事務器、サンワサプライズ、ロ
アスなどだが、コクヨのWiLL製品はこの10月に出荷したばかり。

　高品質とデザインに最大のエネルギーを使い、レベル維持で顧客をし
っかりと掴んでいる。実弟のジェフ・ホー副社長とコンビで、世界市場
を睨んでいる台湾の成長企業だ。

AIDMA ENTERPRISE CO., LTD.  www.aidata.com.tw

●【展示会】パイロット関西支社　新製品発表会を開催

　パイロット（社長・鶴岡　亮氏）の関西支社（支社長・坂　好雄氏）
は、10月23日、関西支社ホールにて、パイロット憂喜和会SPメンバー1
80社を招いて、新製品発表会を開催した。

　10月1日発売した「CDマーカー」（4色、100円）をはじめ、５つの香
りの「アロマドクター・グリップ」（500円）、極細1500メートルと中
字500メートルの筆記が可能な大容量ツインペン「名前ペン」、ペンポ
イントを付け書き味が向上した「Vペン」（6色、200円）、メタリック
カラー5色の「Gノック」（100円）、ゲルボールペン「ベガ」（400円）
を発表した。

　11月1日発売の「メタモ イリュージョン」（5色、150円）は、温度で
色が変わるインキを採用した、世界初の筆記具。10月24日に東京の銀座
伊東屋でのデモ販売を皮切りに、大阪地区では東急ハンズ、紀伊国屋、
神戸でもナガサワ文具センターなどで順次実施する。　

　同時に好評のチョークレスボードや富士ゼロックスの小規模事業所向
けインターネット環境提供サービス「beat」で、インターネットの活用
についてセミナー形式でデモを実施した。

●【業績】リヒトラブ中間決算は減収減益
　
　大手ファイルメーカーのリヒトラブ（本社・大阪市、社長・田中経久
氏）は10月18日、平成15年2月期中間決算を発表し、連結売上高53億78
00万円（前年同期比6.6％減）、営業利益4億1700万円（同18.1％減）、
経常利益4億300万円（同19.3％減）、中間（当期）純利益1億9400万円
だった。15年2月通期は売上高102億5000万円、経常利益6億500万円、
当期純利益2億7000万円を見込む。

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【連載コラム「きたきつねの文房具道一筋」100回達成】
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