高速道路下で車両火災、高架橋の骨組みが変形(下)

 高架橋に60メートルごとに設置されているセメント製の橋脚は、被害が及んでいないことが分かった。だが、韓国建設技術研究院のミン・ビョンニョル博士(55)は、「セメントの場合、表面は無傷に見えても、内部の水分が膨張し、倒壊につながる恐れがある」と指摘した。

 韓国産業安全保険公団のクォン・ヒョクミョン技術委員は、「鉄は基本的に3000度程度で溶解する。火が高さ7メートルまで達したということは、温度が多少下がるため、火災当時の温度は400-500度だったと推定される。この程度でも、鉄材を使えなくなるほど変形させる可能性はある」と話した。なお、車の騒音を防ぐため、高速道路の上洞側に取り付けられていた防音壁も、約30メートルにわたって焼けた。

 警察は、「タンクローリーの中に運転手がいたものの、火災発生と共に素早く避難したため、軽い火傷で済んだ」と話した。現在、警察は、運転手や目撃者、事故現場を休憩場所や倉庫代わりに使っていたコンテナの管理者などに対し、事情聴取を行っている。なお、警察の関係者は、「これまでの調査の結果、放火ではないと考えられる」と話した。

 道路公社は、ソウル外郭循環高速道路の中洞インターチェンジ-松内インターチェンジ間(500メートル)を完全に通行止めとし、また長寿インターチェンジの一山方面への入り口と、桂陽インターチェンジの板橋方面への入り口も封鎖した。道路公社は15日まで安全性に関する診断を行い、復旧に向けた具体的な計画や、通行再開の時期などについて発表する方針だ。一方、京畿道災害対策室は、「今回の火災による死者や重傷者は出なかったものの、車両やコンテナなどの被害額は約13億ウォン(約9400万円)に達した」と発表した。

富川=李信栄(イ・シンヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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