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【社会】発達障害学生支援広がる 大学「全入」に対応2010年12月14日 夕刊 読み書きが苦手だったり、衝動的に行動したりする発達障害がありながら大学に進学する若者が増えている。障害の把握が進み、一部の大学で受け入れ態勢が整ってきたことが背景にあるとみられるが、少子化で“大学全入時代”となるにつれ、発達障害やその疑いがある人の入学がさらに増えるのは確実。さらなる大学側の受け入れ態勢の充実が求められている。 日本学生支援機構によると、発達障害のある大学生は2009年度は458人で、06年度の4倍。発達障害は知的発達の遅れはないが、授業中にじっとしていられない、他人に話しかけてしまうなど周囲の妨げとなる行動をすることがある。これまでは障害と理解されずに孤立し進学できないことが多かった。 日本福祉大(愛知県美浜町)は1998年に「障害学生支援センター」を設置。7人のスタッフが学生の障害に応じた学習支援計画をつくる。周囲の音に過敏な学生には遮音ヘッドホンを付けた受講を認めたり、90分間じっとしていられない学生には一時外出を許可することもある。講義内容をまとめるのが苦手な学生には、学生ボランティアがノートに要点をまとめる手伝いをする。 センター長の藤井克美教授(64)は「どういう状況で困ることが起き、どうすればうまくいくのか周囲が共通認識を持てば学習はできる」と話す。 信州大(長野県松本市)でも2007年に支援プログラムを始め、スタッフ2人が障害のある学生の相談に乗る。南山大(名古屋市)でも学生相談室のカウンセラーが相談に応じたり、話をする居場所をつくったりしている。 日本学生支援機構の調査では、昨年5月の時点で発達障害の学生が通う大学は、全国765校のうち174校。前年より39校多い142校が、何らかの支援をしていると回答した。 ある大学関係者は「少子化による定員割れを防ぐため、大学側もより多くの学生に門戸を開いており、発達障害の支援態勢が進んできた」と説明。高校生の50人に1人は発達障害の可能性があるとの報告もある。米国の俳優トム・クルーズさんが学習障害(LD)があったことを公表するなど世間でも次第に「個性」として認める理解が進んでいる。 しかし、専任スタッフを置くなど、本格的に取り組む大学は全体的にはまだ少ない。藤井教授は「障害のために学習機会を失う不利益を生まないために、多くの大学が支援に取り組む必要がある」と話している。 【発達障害】 読み書きなどの習得が困難な学習障害(LD)や、衝動的に行動しがちな注意欠陥多動性障害(ADHD)、他人とうまくコミュニケーションを取ることが難しい高機能自閉症などの総称。知的発達の遅れはなく、脳機能障害が原因との説が有力。 PR情報
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