ひろゆき「ネットで、俺、引きこもりって言ってるやつは、皆、ウソつきなんですか?」
斎藤「かなりウソが入ってると思いますね。心情的には引きこもりだけど、実際の生活はリア充っぽかったりしても、引きこもりを自称しているんです」
ひろゆき「自称オタク的な感じですね」
斎藤「日本が韓国みたいにネトゲブームにならなかったのは、2ちゃんのおかげだと思ってるんですよ。2ちゃんのほうが、飽きたときにアクセスを切断しやすいですし」
ひろゆき「では、引きこもりの8割の人は、ネットをやらないで何をしてるんですか?」
斎藤「ネットもやりますが、読書したり、DVDやテレビを見たり、ボーっとしている人が多いですね」
実際、本や新聞などの活字が好きだったりする。世界情勢や政治経済にはやたら詳しい。しかし、コミュニケーションにはつながっていかないのだ。
斎藤「だからね、引きこもりの人は、究極の就職先として、地方議員になればいいと思うんです」
ひろゆき「確かに、社会を憂えていますからね。ネトウヨの方々は(笑)」
斎藤「地方議員は、すごいリア充なわけですよ。国会議員ももらっていない議員年金はもらいまくり。議会はほとんど保守系で固まっちゃってますから、まったく空気が流れていない。そこに引きこもりの人が『立ち直りました』みたいな感じで立候補すると、かなりの割合で当選すると思います(笑)」
ひろゆき「確かに、老人はたくさんいるから、若いヤツに投票しようみたいな」
斎藤「1人しか落選しない選挙区がいっぱいありますから。そこに食い込むと、行けます」
ひろゆき「じゃあ、新党引きこもりを(笑)」
ということで、党首は、ひろゆき氏。フィクサーは、斎藤環先生ということに?
ひろゆき「人数が70万人、100万人になったら、票としてもでかいですからね。“引きこもりに生活保護を!”と訴えたら、1人くらい受かりそうですしね」
ネタではなく、「地方議員になろう!」は、いい解決策になるかもしれない。
発売中の拙著『ドキュメント ひきこもり~「長期化」と「高年齢化」の実態~』(宝島社新書)では、このように、いまの日本という国が、膨大な数の「引きこもり」を輩出し続ける根源的な問いを追い求め、当事者や家族らの語る“壮絶な現場”をリポートしています。ぜひご一読ください。