アスレチックスの「誠意」が伝わってくる。エンゼルスから移籍してくる松井をVIP待遇で迎えることが分かった。
まずは年俸。契約は1年だが、金額は650万ドル(約5億4000万円)であることがア軍幹部への取材で判明した。エ軍での550万ドル(約4億6000万円)からのダウンは必至とみられていたが、逆に100万ドル(約8000万円)のアップとなった。ア軍は真っ先に条件提示をしただけでなく、松井がチームに必要なことを金額でも示した。
新たな同僚も、ゴジラを温かく歓迎した。「(背中の)ゴジラを失うのはキツいよ(笑)。マツイが4番打者に入るのはいいし、30本塁打を願っている」とは左腕のアウトマン。地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」(電子版)の取材に対し、背番号「55」の譲渡を明かした。
アウトマンと公式戦での対戦はない松井だが、背番号を譲ってもらったお礼はバットで援護するしかない。合意が報じられたこの日も当地に残って自主トレ。約2時間汗を流した。新本拠地となるオークランドには日帰りの予定。14日(同15日)の午前中に身体検査を受け、問題がなければ契約書にサインを入れて、午後の移籍会見に臨む。
先のクロニクル紙は「ゴジラがやって来る」の見出しで報じるなど地元は歓迎ムード。イチローが所属するマリナーズとの来季開幕戦が待ち遠しい。