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菅首相:半島有事に拉致被害者の救出方法検討

拉致被害者家族との懇親会であいさつする菅首相(右)。左は平沼拉致議連会長=東京都千代田区で2010年12月10日午後6時37分、西本勝撮影
拉致被害者家族との懇親会であいさつする菅首相(右)。左は平沼拉致議連会長=東京都千代田区で2010年12月10日午後6時37分、西本勝撮影

 菅直人首相は10日夜、北朝鮮による拉致被害者家族との会合でのあいさつで、砲撃事件による緊張関係に触れつつ「万一の事態でも、北にいる拉致被害者をいかにして救出できるか、いろいろな事を考えておかねばならない」と述べ、朝鮮半島有事の際に、北朝鮮国内で所在不明の拉致被害者の救出方法を検討する考えを示した。

 首相は韓国在住の邦人救出についても「直接自衛隊が出て、向こうの国の中で行動できるルールはきちんと決まってない。いざという時に救出に携われる日韓の決め事もしっかりしたい。今いくつかの議論を進めている」と語り、韓国内での自衛隊の活動に関する取り決めに意欲を示した。

 現行の自衛隊法84条の3では、自衛隊機や自衛艦での邦人輸送が規定されているが、「輸送の安全が確保されている」時に限るとされ、戦闘地帯での輸送には踏み込んでいない。また、歴史的経緯から韓国内での自衛隊の活動を望まない世論も強い。【坂口裕彦、倉田陶子】

毎日新聞 2010年12月10日 22時11分(最終更新 12月10日 23時29分)

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