菅直人首相は11日、朝鮮半島有事の際に北朝鮮にいる拉致被害者を自衛隊が救出する検討を始めていると受け取れる10日の発言を軌道修正した。東京都内の視察先で記者団に「一般の邦人が韓国の中、例えばソウルとかに住んでいる。有事のときに拉致被害者を含めて一般の邦人の救出に自衛隊の輸送機などが受け入れてもらえるか、考えなければいけない」と語り、韓国の邦人救出を念頭に置いた発言だと釈明した。
首相は「日韓の間で協力関係も進んでいるので、相談を始められれば。これからの問題だ」と述べ、まだ検討していないことを強調した。【吉永康朗】
毎日新聞 2010年12月11日 東京夕刊