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最終更新:2010年12月14日(火) 23時26分

都の漫画規制条例、アニメフェアにも影響

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 東京都議会で性犯罪を賛美する漫画やアニメの販売を規制する条例が可決されたことで、波紋が広がっています。有名アニメが国際アニメフェアに出展されない可能性も出てきました。

 興奮気味に手を振り、コスプレに興じる外国人。おととしの東京国際アニメフェアの様子です。多くの外国人が訪れるアニメフェアに暗雲が立ち込めています。大手出版社が、軒並み次回の出展を辞退しているからです。

 その原因は、13日に東京都議会の委員会で可決された「青少年健全育成条例」の改正案にあります。この改正案は、強姦など性犯罪を「不当に賛美し、又は誇張する」漫画やアニメなどの販売を規制するものです。15日の都議会本会議で成立する見通しとなっています。

 「子供に見せたくない。条例は僕は賛成です」(改正案「賛成」)
 「子供の部屋にあったので見たことある。過激すぎてすごく危ない感じです」(改正案「賛成」)

 「表現の自由を守ってない。反対しています」(改正案「反対」)
 「子供には見せたくはないと思うけども、規制すると表現の自由がなくなってしまう」(改正案「反対」)

 中でも集英社は、自社の漫画を原作とするアニメ作品の出展を取りやめるようアニメ制作会社に要請しました。

 2億冊の発行部数を誇る「ワンピース」。発行部数1億冊を超える「ナルト」。集英社原作のアニメは、海外でも人気が高い作品が多いだけに、国際アニメフェアに与える影響は大きいのです。

 集英社の取締役は、13日、都内で開かれた漫画新人賞の授賞式で国際アニメフェアの実行委員長である石原都知事を皮肉りました。
 「石原慎太郎(都知事)をぶっ飛ばすような漫画を」(集英社・取締役)

 仙谷官房長官も、記者会見でこの問題に言及しました。
 「誰が(規制対象を)認定し、決めるのか。あるいは事前検閲みたいなことになるのかどうなのか、これは表現の自由とか芸術の問題と、芸術性の問題というのは、大変悩ましい問題だとは思います」(仙谷由人官房長官)

 菅総理もこの問題を憂慮しています。政策などについて発信する自身のウェブサイト「KAN FULL BLOG」で事態の収拾を促しました。

 「青少年育成は重要な課題。同時に、日本のアニメを世界に発信することも重要。国際アニメフェアが東京で開催できない辞退にならないよう、関係者で努力してほしい」(「KAN FULL BLOG」より)

 東京都の担当者は、「ニュース23クロス」の取材に対し、「アニメフェアへの参加拒否は理解に苦しむ。子供を守るための条例であって、このような形(参加拒否)になって非常につらい」と答えています。(14日21:45)

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