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ブラウン管テレビ 山林に投げ捨て 地デジ移行で処分に困る?
 | 共有林に不法投棄されたブラウン管テレビ=川崎町 |
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宮城県川崎町の住宅街近くの山林に、旧式のブラウン管テレビ18台が不法投棄されていることが11日、分かった。テレビのデジタル放送への完全移行が来年7月に迫っていることに関連し、不用になった旧型テレビが投棄されたとみられる。現場は、住民が自然と親しむために大切に整備している里山。住民たちは悪質な投棄行為に頭を痛めている。
テレビが不法投棄されていたのは、同町支倉台1丁目の「はせくら台団地」の共有林。団地の端にある門扉から約300メートル林の中に入った場所に今月1日に8台、2日にはさらに10台が捨てられていた。いずれも国内各大手メーカー製で大きいものは34インチ程度。 共有林は支倉台、碁石の両地区の住民など計10人が共同で所有している。山菜採りや散策をする住民のために、門扉の施錠はしていない。最初に不法投棄に気付いた男性の住民も、共有林で日課のジョギングをしていたという。 連絡を受けた支倉台行政区の古郡金蔵区長(75)は「相談した大河原署からは門扉を施錠した方がいいと言われている。誰もが気軽に自然に親しめるよう、本当は鍵はかけたくないのだが…」と表情を曇らせる。 不法投棄が発覚する直前の11月いっぱいまでには、家電エコポイント制度の変更を前に、地デジ対応の薄型テレビの普及が加速化。不用になった旧型テレビの処分も進んだとみられる。 団地を管理するリカコーポレーション営業部長の真幡善次さん(60)は「住んで10年になるが、不法投棄されたのは初めて。急激に増えた古いテレビの捨て場にされたのは不本意なことで憤慨している」と語った。 川崎町町民生活課は「不法投棄者が見つからなければ土地所有者が片付けるのが原則だが、町も積極的に相談に乗りたい」と話している。
2010年12月12日日曜日
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