不法占拠「大たこ」営業を妨害し逮捕…されたのは大阪市職員　酒飲み「日本一悪い店…かかって来いや」

　不法占拠だとして大阪市が撤去を求めている大阪・道頓堀の有名たこ焼き店「大たこ」で、たこ焼きに水をかけるなどして営業を妨害したとして、南署は１４日、威力業務妨害容疑で、同市経済局計量検査所担当係長、中川悦司容疑者（４８）＝大阪府島本町百山＝を逮捕した。

　■自主撤去期限の夜…

　逮捕容疑は１３日午後１１時ごろ、大阪市中央区の店舗前の市道で「ここが日本一悪いことをしている店か」などと因縁をつけた上、持っていた傘を振り回し、たこ焼きなどの商品を水浸しにした、としている。

　南署によると、「間違いありません」と容疑を認めているという。また同市によると、中川容疑者は、撤去問題にはまったくかかわっていない。

　関係者によると、店では当時、男性従業員２人が営業していた。中川容疑者は酒に酔っている様子で、「オレは悪くない。悪いのはお前らや」「わしは経済局の中川じゃ。いつでもかかってこいや」などと話したという。

　男性従業員（３０）は産経新聞の取材に「なぜ、あんなことを言われなくてはならないのか。ショックだ」と話していた。

　同店は大阪市から土地の明け渡しを求められた訴訟で敗訴が確定したものの、１１月下旬に市有地から数メートル先の市道に移動しただけで営業を継続。市はさらに撤去を求め、今月１０日に「戒告」を出し、１３日までの自主撤去を求めていた。