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玄海原発3号機停止 佐賀県「徹底調査を」 | ||
九州電力はヨウ素濃度が上昇した玄海3号機を手動停止し、定期検査を前倒しする異例の措置に踏み切った。地元玄海町は「安全最優先の姿勢」として同社の対応を評価するが、プルサーマルを実施している原子炉だけに、徹底した調査を求める声が挙がった。
国の原子力安全・保安院の山本哲也・原子力発電検査課長は「安全上の基準を大きく下回っており、原子炉を停止しなければならない状況ではない」と指摘。ただ、国内初のプルサーマルを実施した原子炉であり、「予断を持たずに調査し、原因を究明したい」と話した。
玄海町の岸本英雄町長は「低い値であっても安全を確認する姿勢を評価したい」とし、今後のプルサーマルについては「基本的に影響はないと思うが、現時点では何とも言えない。検査結果の報告を待ちたい」と述べた。
プルサーマルに対しては、開始から約1年が経過した今も不安視する声がある。佐賀県原子力安全対策課は「県民の信頼を得るためにはきちんとした調査が必要。九電には燃料集合体の調査を徹底するよう要請した」と話す。
NPO法人原子力資料情報室(東京)の伴英幸共同代表は「過去の例でMOX燃料がウラン燃料よりピンホール(穴)などができやすいということは確認されていない。ただ、ウランとプルトニウムが均一に混じらず、損傷の原因になる可能性は指摘されている。仮にMOX燃料が上昇の原因だった場合は詳細な調査が必要だ」と話す。 |
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2010年12月11日更新 |