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2010年12月13日(月) 19:25 |
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人形峠のウラン残土レンガ製造終了
岡山・鳥取の県境人形峠で行われていた、ウラン残土を使ったレンガの製造が終了しました。 3年間で製造されたレンガは、およそ145万個で一般販売も行われていますが、その安全性に住民からは不安の声も上がっています。
製造ラインに出来たばかりのレンガが、次々に送り出されてきます。 このレンガ、核燃料の原材料となるウラン鉱石を採掘する際に出た土、いわゆるウラン残土から作られたものです。 レンガの材料となったウラン残土は、鳥取県湯梨浜町方面地区に18年間放置されていたものです。 地元住民が撤去を求め、裁判で2004年、当時の核燃が敗訴、2007年から人形峠の原子力研究開発機構が引き取り、鳥取県側の敷地内でウラン残土をレンガに加工してきました。 13日そのすべての加工が終了、延べ145万個のレンガが作られました。 ただ、このレンガは、安全性を疑問視する声があがったことから、打診していた多くの自治体が受け入れを拒否しており、現在でも18万個の行き先が決まっていません。 一方で岡山・鳥取を中心に企業や個人向けにこれまで60万個が販売されており、そのことに住民からは不安の声も聞かれます。 今回のレンガの製造終了で、ウラン残土問題の幕引きとしたい原子力機構、ただ安全を求める住民との溝は埋まっていないように感じます。 放射性廃棄物を今後どのように処理していくべきか、日本に課せられた大きな課題の一端が垣間見えます。
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