今年秋の外国人叙勲で、トミー・コー外務省無任所大使(国家遺産丁長官、政策研究所議長)に勲二等旭日重光章が授与され、12月9日に日本大使公邸にて授与式が開催された。
同氏は1937年シンガポール生まれ。1968年~71年、74年~84年と2度にわたって国連大使を務めたほか、国連海洋法条約など、環境条約づくりにも貢献。日本経済にとって重要なマラッカ・シンガポール海峡の自由かつ安全な航行環境の整備に尽力し、日本の経済的利益の増進に貢献してきた。
また、1995年から隔年ベースで行われている「日本・シンガポール・シンポジウム」において共同議長を務め、日本・シンガポール両国から参加している有識者などの間におけるネットワーク作りにも積極的に関与している。さらに、2006年に日・シンガポール外交40周年を記念してアジア文明博物館で開催された能面の特別展示『Hidden Faces』など、国家芸術院初代議長、国家遺産庁長官として、日本文化のシンガポールへの紹介、普及にも大きく貢献している。
昨年からシンガポールで開催されているシンガポール国際水週間では、水リーダーズサミットで議長を務めるなど、アジア太平洋地域の水問題解決に向けた政策・取り組みについても日本・シンガポール両国協力の促進に尽力するなど、多岐にわたる分野において、両国関係の発展に寄与してきた。その功績が称えられ、今回の叙勲となった。
叙勲授与の知らせを受けた時の感想を尋ねたところ、コー氏は「長年関わってきた日本からの叙勲であり、大変嬉しかった」とその喜びを語った。
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