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空洞化進む菅政権、首相発言を仙谷氏が異例の全否定 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:菅内閣
民主党役員会が、小沢一郎元代表の国会招致問題を先送りした13日、首相官邸では菅政権の深刻な空洞化が露見した。それは菅直人首相の発言を仙谷由人官房長官が全面否定するという異常事態で始まった。(半沢尚久)
「一切承知していない。全く検討されていない」
仙谷氏は13日の記者会見で、首相が2日前に打ち出した方針を全否定して、記者団を驚かせた。
菅首相が11日に表明したのは、朝鮮半島が危険な状態でも、韓国にいる邦人輸送ができるよう、自衛隊法改正を検討する考えだ。邦人を救出する手順についても、韓国政府と協議する意向も示した。日本の現行法制度が重大な欠陥を抱えているためだ。
平成9年に改定された日米防衛協力のための指針(ガイドライン)は、周辺事態における協力課題の一つに民間人など非戦闘員の退避を挙げ、(1)自国民退避と現地当局との関係に責任を有する(2)輸送などで協力(3)第三国の国民の退避援助を検討−とも打ち出した。
だが実際には3万人に及ぶ在韓邦人を抱えながら、自衛隊法上、「安全が確保できない」状態で自衛隊派遣ができないままだった。