801ちゃんと対談する秋元才加さん

 オタク彼女の暴走ぶりをユニークに描いたマンガ「となりの801(やおい)ちゃん」(宙出版)の5巻発売を記念し、主人公の801ちゃん(モデルとなった実在の女性)と、アイドルグループ「AKB48」の秋元才加(さやか)さんとの対談があった。秋元さんに会うと801ちゃんは感動のあまりうれし泣きするシーンもあった。

 801ちゃんは、深夜ドラマ「マジすか学園」で見てからAKB48のファンになったといい、「才加ちゃんが一番可愛い。大勢の中にいてもすぐ分かる」と断言するなど熱烈なファンぶりを披露。ファンになって友達に「マジすか学園」を見せる“布教活動”を行い、見た友達は最後にインターネット販売サイト「アマゾン」でDVDを買っていく……というエピソードを語った。秋元さんも、ファンに知らされてマンガの存在を知ったといい、マンガを見て「AKB48のことをかなり知っている人だと思いましたね。うれしいですね」と話していた。

 801ちゃんは、秋元さんがいるサイン会に参加したことにも触れ、それまで騒いでいた高校生の少年が、秋元さんの登場と同時に黙り込んだのを見て、心の中で「どうだ。可愛いだろう!」と得意になった気持ちを秋元さんに語っていた。さらに緊張のあまりイベントに行けなくなることがあると言うと、秋元さんから「そんなことをいわずに(イベントに)来てくださいよ」と促され、801ちゃんは赤面しながら「行かせてもらいます……」と答えていた。

 「となりの801ちゃん」は、同人作家だった小島アジコさんが同居中の彼女(現在は妻)をモデルにそのオタクぶりを描いたマンガ。「801ちゃん」は元々、賀茂ナスをイメージしてデザインされた京都市・御薗橋801商店街のマスコットキャラクターとして誕生したが、作者の小島さんが彼女のオタクぶりを「謎の生物」として描くため、緑色のけむくじゃらのキャラクターとして登場させた。普段は普通の女の子だが、オタクの本性が出ると背中が割れて「謎の生物」が飛び出す……という設定。

 マンガは06年にウェブで公開され、同年末にコミック化されると人気になり、これまで計50万部を発行、07年には実写DVDが発売されている。12月8日に発売された5巻では、ミュージカル「テニスの王子様」や、特撮ドラマ「仮面ライダー電王」にハマった801ちゃんの興味がAKB48に向き、のめり込んでいく様子が描かれている。帯には秋元さんが「わたしにコメント欲しいって、マジですか!?」と書かれている。

 秋元さんは、バラエティー番組「笑っていいとも!」(フジテレビ)の月曜日のレギュラーとして出演中。AKB48としては、8日にCD「チャンスの順番」を出したばかりで、年末のNHK紅白歌合戦にもメンバーとして出場する予定。(毎日新聞デジタル)