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杉内、和田との1勝違い7000万円差“説明しろ”…ソフトバンク

10日、肩を落として代理人の酒井弁護士とヤフードームを引きあげる杉内(左)

 ソフトバンク・杉内俊哉投手(30)が12日、球団側に和田毅投手(29)とのアップ額の格差について説明を求めることを明かした。都内でのテレビ収録に向かうために訪れた福岡空港で「新聞上の話だけど、ワッチ(和田)があれだけ上がった。この差は何だろうね」と、本音を漏らした。

 杉内は今季16勝をマーク。チームの7年ぶりの優勝に貢献したが、10日の初交渉で球団の提示は、5000万円増の年俸3億5000万円。一方、杉内よりも1勝多い17勝を挙げた和田は1億2000万円アップの3億3000万円を提示され、一発サインした。予想以上という「7000万円」の格差に何度も首をひねった。「16勝をちゃんと評価してほしい」と奥歯をかみしめた。

 今年から導入された新査定方法では個人タイトルもポイントとして加算される仕組み。杉内はタイトルが最優秀投手(最高勝率)だけだったが、和田は最多勝、MVP、ベストナインの3つ。この差が年俸に反映されているようだ。

 初交渉では同席したのはわずか3分だけだったが、25日の次回交渉では代理人交渉にもかかわらず、冒頭から席につく。実績や貢献度が反映されにくい新査定にも納得しておらず、和田との格差を含め、徹底的に説明を求める。

 「僕も歩み寄らなきゃいけない必要がある」と言いつつも「日本人最高年俸を狙いたいけど、無理なんじゃないかな…」と、杉内は寂しげな表情を見せた。球団への不満が消え、信頼関係が戻ることが大前提。気分よく来季を戦うためにも、エースは信念を曲げない。

 ◆ソフトバンクの新査定方式 昨年までは成績に加え、過去の実績やチームへの貢献度を踏まえて新年俸をはじき出したが、今年から当該シーズンの年俸に見合った成績を残しているかを重視して算出。基本年俸は抑えられる分、大型の出来高契約がプラスされる。高年俸の選手ほど基本年俸の大幅増が見込めなくなる。2年連続で70試合に登板し、最優秀中継ぎ賞を獲得した摂津は4500万円増の9500万円で、最多勝とMVPを獲得した和田は1億2000万円増の3億3000万円でそれぞれ更改したが、過去5年間で3度、打率3割台をマークしながら今季69試合の出場に終わった柴原は減額制限を超える7800万円減の4200万円を保留。今季1軍の登板がなかった新垣は25%減の4800万円でサインした。

(2010年12月13日09時59分  スポーツ報知)

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