仙谷由人官房長官は13日の記者会見で、沖縄県の米軍基地負担について「安全保障政策は中期的に見れば日米同盟深化と日韓連携の強化。沖縄の方々もそういう観点から、誠に申し訳ないが、こういうこと(基地負担)について甘受していただくというか、お願いしたい」と述べ、多くの米軍基地が沖縄に存在することに理解を求めた。
「甘受」発言に対して、沖縄からは「民意は知事選でも明らか。非常に失礼な話だ」(沖縄県宜野湾市の山内繁雄基地政策部長)などの反発が出ており、菅直人首相の17、18日の沖縄訪問に影響が出そうだ。
米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)を名護市辺野古に移設する日米合意についても「誠実に履行させてもらいたい。七重のひざを八重に折ってでもお願いしないといけない。そのために菅首相が(17日からの沖縄訪問という)アクションをする」と語った。
仙谷氏はまた、「沖縄の皆さん方に長年、日本人、ヤマトンチュ(本土の人)としてしわ寄せを押しつけてきた」と語ったが、「一朝一夕ですべての基地を国内の他の地に移すとはいかない」と説明した。【野口武則】
毎日新聞 2010年12月13日 21時02分(最終更新 12月13日 23時25分)