(cache) 夫婦強殺　犯行否認していた男性に無罪判決

< 2010年12月11日 3:29 >

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　鹿児島市で、高齢の夫婦が殺害された強盗殺人事件の裁判員裁判で、鹿児島地裁は１０日、一貫して犯行を否認していた被告の男性に対し、無罪判決を言い渡した。死刑が求刑された裁判員裁判で無罪判決が言い渡されたのは全国で初めて。

　この裁判は去年、鹿児島市の民家に強盗目的で侵入し、この家に住む蔵ノ下忠さん（当時９１）と妻・ハツエさん（当時８７）をスコップで殴って殺害したとして、白浜政広さん（７１）が強盗殺人などの罪に問われていたもの。無罪を主張していた白浜さんが犯人かどうかが最大の争点だった。

　１０日の判決で鹿児島地裁・平島正道裁判長は、白浜さんのものと一致したＤＮＡ型や指紋について、「鑑定結果は信用できるが、被告が過去に現場に立ち入ったと認められるにすぎず、犯人であると推認するには遠く及ばない」として無罪判決を言い渡した。

　また、裁判所は、「本件程度の状況証拠によって、被告人を犯人と認定することは『疑わしきは被告人の利益に』という原則に照らして許されない」と結論付けた。

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